Napoleon version3.4 (2006) 1.0 地図盤  地図盤にはワーテルロー(Waterloo)戦役の主戦場となった南ベルギーと北部フランスの領域が描かれています。 次に地図盤に描かれている地形を示します。  都市:1815年当時の3つの主要都市(Burssels, Ghent, Liege)と多くの小さな町が描かれています。ユニット(カウンター)はこれらの都市に配置し、町はその所在を示しています。  道路:町を結んでいる赤い線は道路を示しています。幹線道路は太い線で、一般道路は細い線で示してあります。ユニットは町から町へ道路に沿って移動します。  河川:主要河川の流域は青色で示してあります。河川は流域で防御しているときのみ、移動に影響を与えます。  国境:フランス−ベルギー国境が描かれています。また、イギリス−プロシア配置ライン(細い茶色の破線)も描いてあります。  時間記録表:地図盤上にキャンペーンターンの記録表が書かれています。記録表はF(フランス)とA(連合国)のターンに分けてあります。灰色の部分は夜間ターンを表しています。 2.0 ユニット 2.1 国籍  ゲームには82個の積み木(ユニットと呼ぶ):38個の青色(フランス)、19個の赤色(イギリス)、25個の黒色(プロシア)が含まれています。ユニットは四角切ってあるシールシートの1つのラベルを積み木の面に貼って使用します。ラベルを貼るときはラベルの色とユニットの色に注意してください:表のラベルの欄は前が地の色、後が中央の色を示しています。  国籍 ユニット ラベル フランス  青色 青色/青色 (親衛隊) 青色 青色/緑色 プロシア  灰色 灰色/青色 イギリス  赤色 赤色/赤色 オランダ  赤色 赤色/青色 2.2 戦場の霧  ユニットはラベルがユニットの所有者の方からだけ見えるように立てて用います。これは敵にユニットの兵科と戦力を隠し、戦闘するまで分らなくするためです。 2.3 戦力(cv)  ユニットの縁に書かれている四角形の列ははそのユニットの戦力(cv)を表しています。ユニットの中には最大4cvの戦力を有するものや、3cv、または2cvの戦力を有するものがあります。ユニットはゲーム開始時点で最大戦力を上にして立てて使用します。 2.4 戦力減少  4cvのユニットは損害を受けるに従って3cv、2cv、1cvと戦力が減少していきます。ユニットを反時計方向に回転して現在のcv数がユニットの上の縁に示されるようにします。1cvのユニットが損害を受けると全滅したことになりゲームから取り除きます。 ユニットの誤植:イギリス軍の4cvの砲兵ユニット(第2軍団)1個は,2cvです。このユニットの3cvと4cvの四角を隠すのに,赤色のマーカか鉛筆を使ってください。 2.5 兵科  ユニットには歩兵、騎兵、砲兵、指揮官の4つの兵科があります。1ユニットは当時のイギリス師団と同じサイズで示してありますが、概略的にはフランス軍とイギリス軍は1個師団を、プロシア軍は1個旅団を表しています。 3.0 配置 3.1 自由配置  連合軍プレイヤーが以下の条件を満足するように選んだ町に最初に配置します。 ・連合軍ユニットはフランス国内の町に配置できません。 ・イギリス軍ユニットはイギリス−プロシア配置線(Anglo-Prussian deployment line)の西方の町に配置します。また1つの町に最大5ユニットまでしか配置できません。 ・プロシア軍ユニットはイギリス−プロシア配置線(Anglo-Prussian deployment line)の東方の町に配置します。また1つの町に最大6ユニットまでしか配置できません。  フランス軍はフランス国内の町に後から配置します。また1つの町に最大16ユニットまで配置できます。  注:最初の配置の後は1つの町に存在できるユニットの数の上限は無くなります。また、イギリス−プロシア配置線はゲームが始まると移動やユニットの存在にまったく影響を与えません。 3.2 ヒストリカル配置  歴史上の3軍の戦力が示されている別紙のBO(Battle Order)に従って配置します。各ユニットは最大cvで配置されます。 3.3 ナポレオンの先手  ナポレオンはベルギーでの連合軍の配置を予見し、手持ちの兵力をフランス国境のどの町にでも集中配置できました。このため連合軍はヒストリカル配置で配置し、フランス軍は自由配置で配置します。 4.0 プレイ手順  ゲームはフランス軍から始まるキャンペーンターンを交互に実施することで進行します。ターンプレイヤーは攻撃側と呼ばれ、敵対する側は防御側と呼ばれます。ゲームはフランス軍の最初のキャンペーンターンから始まります。それぞれのキャンペーンターンは以下の2つのパートから構成されています。 4.1 移動フェイズ  攻撃側プレイヤーは分担されているユニットの移動を指揮します。5.0参照。 4.2 会戦フェイズ  移動によって発生した(もし複数なら)全ての会戦を解決します。6.0参照。 5.0 移動  プレイヤーは移動を強制されません。もしプレイヤーが望めば、そのターン中全く移動しないことも可能です。しかし、この移動を後のターンに取っておくことはできません。ユニットは味方ユニットの存在する町を自由に通過できますが、敵ユニットを含んでいる町に入ったなら、移動を直ちに停止し会戦します。 5.1 グループ移動  初期配置の後は町に存在可能なユニットの数の制限は無くなります。1つの町に存在する全てのユニットをグループと呼びます。プレイヤーはグループ内のユニットであれば何個でも道路が繋がっている、隣接する町の全て/いくつでもに移動させることができます。 例:Brusselsにある1グループを持っているプレイヤーは、グループ内のユニットをAlost、Ninove、Hal、Waterloo、Wavre、Louvainの1つ以上の町に移動させることができます。  フランス軍プレイヤーは1ターンに3つのグループを移動できます。連合軍プレイヤーは4つのグループが移動できますが、2つはイギリス軍グループが、残りの2つはプロシア軍グループが移動します。 注:もしイギリス軍とプロシア軍が同じ町に存在する場合、このグループの両軍を移動するには1イギリス軍移動と1プロシア軍移動が消費されます。連合軍はイギリス軍の移動によってプロシア軍がボーナス移動することはできません(また、その逆も含めて)。 5.2 移動速度  歩兵と砲兵は隣接する町にのみ移動できます。騎兵と指揮官は、BrusselsからWaterloo、そしてWaterlooに隣接する町まで移動するように、2つの町を移動できます。 5.3 道路制限  1キャンペーンターンの移動フェイズ中に(2つの町の間の)道路部分を通過できるユニットの最大数は道路のクラスに依存します。    幹線道路:10 一般道路:6  一度、最大通行量に達した道路部分は、そのキャンペーンターン中は、退却と再編成を除いて通行できなくなります。 5.4 河川  もし、目的地に1ユニット以上の敵が存在し、直接河川を横切っている道路に沿って移動する場合、その道路部分の通常の最大通行量は半分になります。つまり河川越えで攻撃する場合、幹線道路沿いの場合は最大5ユニットまで、一般道路沿いでは最大3ユニットまでしか通過して攻撃できないことになります。 例:通常フランス10ユニットはLaneffeからCharleroiに道路に沿って移動できます。Charleroiがプロシア軍ユニットによって防御されていると、この道沿いに攻撃できるのは5ユニットまでになります。 5.5 強行軍  プレイヤーは移動中のユニットに強行軍を命じ1町追加で移動させることができます。つまり歩兵と砲兵は2つの町を、騎兵は3つの町を移動できるようにします。ただし指揮官は強行軍できません。強行軍は強行軍したユニット毎に1d6します。 1〜3:ユニットは移動を完了するが、ペナルティとして1cv消耗します。 4〜6:ユニットは移動を完了し、ペナルティなし。 注:指揮官が強行軍を指揮した場合、サイコロの目に+1できます。  全ての強行軍は以下のルールに従います。 ・強行軍ユニットのサイコロを振る前に、全ての通常移動を完了させていること。 ・道路の通行制限、河川の横断制限など、全ての通常移動ルールに従います。 ・強行軍したユニットは敵を攻撃できますが、直接会戦への増援になることはできません。 ・ユニットは強行軍で退却できません。 ・夜間ターンは強行軍できません。例外:10.1参照 5.6 夜間ターン  プレイヤーは攻撃する、または強行軍する以外の通常移動することができます。 例外:指揮官は夜間ターンに強行軍を命じることがきます。10.1参照。 6.0 会戦 6.1 攻撃  攻撃側プレイヤーが3個以上の自軍ユニットを敵の存在する町に移動させると会戦が発生します。攻撃側プレイヤーは3個を下回る数のユニットによる攻撃はできません。もし防御側が1または2ユニットしか存在しない場合は、防御側が自動的に潰走し消耗します。7.5参照。 例:1個の騎兵ユニットが少なくとも騎兵1個ユニットを含む軍から攻撃された場合,潰走の消耗により1cv失います。  会戦は次のキャンペーンターン開始前に交互の戦闘ターンの繰り返しで解決します。ターンプレイヤーは攻撃側と呼び、敵対する側は防御側と呼びます。 6.2 会戦の配置  プレイヤーは小規模な会戦は町に近い場所に配置して戦闘を行いますが、より大規模な会戦は付属の会戦ボードにユニットを移して戦闘を解決します。それぞれの会戦の場所をマークする必要があります。  防御側はユニットを中央(Center)、左翼(Left)、右翼(Right)の3つに分けて書かいてある戦列コラムに配置します。ユニットはその兵科と戦力が分らないように立てて配置します。それぞれのコラムにいくつのユニットを配置できますが、それぞれのコラムにも少なくとも1ユニットは配置する必要があります。後方の予備コラムにもいくつのユニットでも配置できます。  攻撃側は次にユニットを防御側と同じ方式に従って配置します。防御側は一度攻撃側が配置を始めたら、その配置を変更することはできません。  プレイヤーは戦列の3コラムに存在するユニットを現在のcvが敵コラムに面するように表にします。予備のユニット(いくつでも)は戦列コラムに移動するまで内容を明らかにする必要はありません。 戦闘は位置例:防御側は4つのユニット[白]を左右両翼に各1ユニット、中央に2ユニット配置しました。攻撃側は5つのユニット[黒]を左翼、中央、右翼に各1ユニット、2ユニットを予備としました。 6.3 戦闘ターン  攻撃側が常に第1戦闘ターンを実施します。それぞれの戦闘ターンは4フェイズからなります。内容はシーケンスの所に示した箇所で説明します。  1. 士気(8.6)  2. 退却(7.0)  3. 戦闘(8.0)  4. 増援(9.0) 6.4 複数の会戦  複数の会戦が同じターン中に発生することが予想されます。攻撃側プレイヤーが選んだ会戦の戦闘ターンを終了(3フェイズ全て)するまで、他の会戦を進行できない点を除いて、複数の会戦は同時に解決されます。 7.0 退却  退却は会戦に参加しているユニットが会戦中の町から移動して出ることであり、他のユニットがその戦闘ターンに移動や射撃を実施する前に退却を解決します。どの戦闘コラムのユニットでも退却できますが、もし退却するユニットが存在するコラムが交戦中なら、そのユニットは潰走し消耗します(7.5項)。 7.1 退却先  攻撃側は友軍占領下の町、または、会戦しているユニットが通過したか、増援の投入元となった町にのみ退却できます。防御側は攻撃側が退却できない町に退却できますが、敵ユニットが存在する町へ(通過して)退却することはできません。攻撃側はコインなどを置いて退却可能な町をマークしておくなどして、退却先には良く注意してください。 7.2 道路制限  プレヤーが1戦闘ターンに道路に沿って退却させることができるユニットの数は、幹線道路沿いに2ユニットまで、一般道路沿いに1ユニットです。河川越えは退却の通行制限に影響しません。 7.3 速度  ユニットは通常の移動速度で退却できます。つまり、歩兵と砲兵は隣接する町まで退却でき、騎兵/指揮官はもう1つ先の町まで退却できますが、通過する町と到着する町の両方とも同じ退却方向ルールを守る必要があります。退却の際、強行軍をすることはできません。 7.4 混乱  退却したユニットは混乱するため、ユニットを裏返して混乱状態を表します。混乱ユニットは現在のキャンペーンターンが終了し、混乱から回復するまで、他の会戦への増援として用いれません。 退却例:防御側は8ユニット存在している会戦から退却することを考えています。防御側には2本の退却路があり、1本は幹線道路であり、もう1本は一般道路です。それぞれの会戦ターン毎に幹線道路を通って2ユニットが退却可能であり、一般道路沿いに1ユニットが退却でき、合計で3ユニット退却できます。少なくとも3戦闘ターンあれば8ユニット全てを退却できます(潰走を防ぐため、常に少なくとも各戦列コラムに1ユニット維持する必要があります)。最後の3ユニットが退却すると自己潰走となるので、それらユニットを騎兵で構成することが一般的に良い戦術です。 7.5 潰走  潰走は、3ユニット未満の町が攻撃される、または、敵射撃または自発的退却によって戦列コラムの1つに友軍が存在しなくなると起きる、強制的な退却です。潰走したプレイヤーは(潰走すると)直ちに残った全ユニットに次に示す消耗をそれぞれのユニットに適用してから、退却します。  ・砲兵:2cv  ・歩兵:1cv  ・騎兵:1cv(敵騎兵と交戦中なら)  ・指揮官:消耗なし。  潰走には通常の道路通行制限(幹線/10、一般/6)が適用されますが、河川を渡る道路を用いて潰走する場合は例外的に通過制限が半分(5/3)になります。(いかなる理由があっても)退却できなかったユニットは全滅します。 7.6 再編成  会戦終了後、会戦の勝利者は部隊の再編成できます。これは、通常の退却/増援の道路制限(幹線2/一般1)に従い、会戦のあった町に存在するユニットの一部/全部を会戦のあった町から退却させる、または隣接する町に存在するユニットの一部/全部を会戦のあった町に増援として投入することができます。再編成は会戦終了後、直ちに行い、再編成されたユニットは混乱状態となります。7.4項参照。 8.0 戦闘  それぞれのユニットは1戦闘ターン中に移動または射撃のどちらか一方を行えますが、両方は同時にできません。これら2つの選択肢はユニット毎に示し、プレイヤーは可能な限りどのような順番ででもユニットの移動や射撃を行えます。 8.1 戦闘移動  3つの戦闘移動が行えます、交戦、離脱と再配置です。  交戦:交戦中でないユニットがセンターラインを超えて敵と交戦するための移動です。この移動は、友軍の中央から敵の中央への前進、または予備から交戦中の友軍左翼への前進などに対応します。ユニットは横移動で交戦すること(つまり、左翼から交戦中の中央に移動するなど)はできません。砲兵ユニットは交戦移動できません。  離脱:交戦中のユニットが交戦中でないコラムに移動することです。敵右翼から友軍左翼に移動するなど、前進できる場合は必ず離脱できます。友軍の戦列コラムからの離脱は予備コラムへの後退しか行えません。ユニットは離脱と交戦を同じ戦闘移動で行うことはできません。  再配置:非交戦中のユニットが非交戦中のコラムに移動することを再配置と呼びます。左翼から中央、中央から右翼などの横移動は再配置でのみ可能です。 戦闘移動 交戦:白[A]が左翼から黒の右翼にセンターラインを超えて交戦します。 離脱:白[B]が黒の左翼から白の右翼に離脱します。 再配置:白[C]は友軍の左翼または右翼、予備に再配置できます。もし、白[C]が交戦中になると予備にしか退却できません。明らかなように、もし白[D]が存在しなければ白[C]のいかなる移動も中央を空けることになり、潰走が起きます。左翼から中央、中央から右翼などの横移動は再配置でのみ実施できます。 8.2 騎兵移動  歩兵と砲兵は1戦闘ターンに1戦闘移動しかできませんが、騎兵ユニットは1戦闘ターンに1または2つの戦闘移動ができます。例えば、騎兵は予備から右翼に再配置し、その後、敵左翼に前進し交戦することができます。 8.3 戦闘射撃  戦闘ターンに移動したいかなるユニットも射撃することはできません。また予備コラムのユニットは射撃できませんし、射撃されることもありません。射撃可能なユニットは1戦闘ターンに1度、どのような順番ででも射撃できます。  "射撃"するユニットはcv毎にサイコロを1個振ります(3cvのユニットは3個サイコロを振る)。命中するために必要なサイコロの目は射撃ユニットの状態によって決定されます。F1は振られたサイコロの出目が"1"の数だけ命中することを表します。F2は"1,2"がでた数だけ命中を与えます。F3はサイコロを振った結果、"1, 2, 3"が出た数だけ命中します。  ・歩兵:ユニットは射撃のために交戦していなければならない,そして通常はF1火力を持つ。  ・騎兵:ユニットは射撃のために交戦していなければならない,そして通常はF2火力を持つ。交戦直後,またはの交戦された直後の射撃は騎兵突撃を反映してF3火力になる。  ・砲兵:ユニットは2つの射距離をもっています。長射程は対面する戦列コラムをF1火力で射撃できます。ただし、目標コラムが交戦中の場合は長射程で射撃できません。自身のコラムが交戦された場合は、砲兵は短射程でのみ射撃できます。敵が前進してきた直後はF2火力で射撃できます。しかしその後は交戦中でなくなるまでF1火力でしか射撃できません。 8.4 損害  全て命中はユニットのcv値を1ステップ減らし、新しい低いcv値を敵プレイヤーに面するようにユニットを回転(反時計方向)することで解決します。それぞれの命中は最も高いcv(複数なら指揮プレイヤーが選択)のユニットに射撃の直後に適用します。1cvのユニットが1回命中を受けると全滅しゲームから除去します。 8.5 方陣  歩兵ユニット(だけ)は騎兵に対する防御として方陣を組むことが出きます。"方陣を組む"または"方陣を解く"はそれぞれのユニットの戦闘移動と考え、それらユニットはこの戦闘ターン中は移動も射撃もできません。ユニットは交戦中でも方陣を組んだり、解くことができ、方陣を組んでいるユニットも通常通り退却できます。方陣を組んでいるユニットは両方のプレイヤーからラベルが見えるように立ててその状態を表します。方陣に対するユニットの火力を以下に示します。  ・方陣に対する交戦中の騎兵の火力はF1、また突撃の特典も無くなります。  ・方陣に対する交戦中の歩兵の火力はF2。  ・方陣の歩兵の火力はF1。  ・砲兵が方陣を射撃(長射程)するとF2。 目標:もし同じ戦列コラム内に、方陣を組んでいるユニットとそうでないユニットが存在する場合は、射撃プレイヤーは最初にどちらの隊形を目標とするかを決めます。それぞれの射撃するユニットは方陣を組んでいるユニットか、方陣を組んでいないユニットのどちらかを目標にします。命中は目標となったそれぞれの隊形の最強ユニットに割り当てます。 8.6 戦闘士気  戦闘ターンの最初のステップに士気チェックがあります。交戦中の1cvのユニット(だけ)は士気チェックが必要です。それぞれ交戦中の1cvユニット毎に1d6します。 1〜3:ユニットの士気が低下しました。強制的に戦闘移動で離脱します。 4〜6:ユニットの士気は良好。戦闘移動や射撃を自由に計画できます。 注:指揮官は同じコラムにいる自軍ユニットに士気ボーナスを与えれます。10.2参照 9.0 増援  それぞれの戦闘ターンの最後のステップに隣接する町から友軍ユニットの増援を得ることができます。増援は予備に直接加えられ、次の自軍戦闘ターンから他の予備ユニットと同様に用いることができます。 9.1 増援の通行制限  増援は会戦の行われている町に接続している幹線道路に沿って1戦闘ターン毎に、1または2ユニット、一般道路沿いに1ユニットだけ増援として受け取れます。河川はこの制限に影響しません。ユニットは移動フェイズ中にどれだけ多くのユニットがこの区間の道路を移動したかに関わらず,この区間の道路に沿って増援できます。 9.2 勝利者ボーナス  会戦から退却したユニットは他の会戦の増援にすることはできません。しかし、会戦に勝利した側のユニットは(通常の制限に従い)隣接する他の会戦の増援となることができます。7.4参照 10.0 指揮官  :ナポレオン(Napoleon)、ブリュヒャー(Blucher)、ウェリントン(Wellington)は,指揮官カウンターです。これら指揮官は指揮する移動や戦闘にアドバンテージを与えます。ブリュヒャーはプロシア軍ユニットしか指揮できませんし、ウェリントンはイギリス軍ユニットしか指揮できません。指揮官ユニットはもし命中を受けなければならない場合は1ステップのユニットとして扱い全滅(戦死)します。ナポレオンが戦死するとフランスは直ちに敗北します。指揮官ユニットは配置と移動に関して無視できます。 10.1 強行軍ボーナス  活動中の指揮官(表にする)が現在いる町と同じ町にいる自軍ユニットは移動ボーナスが得られます。移動ボーナスの効果はその町を出発点とする強行軍判定のサイコロの目に+1できることです。つまり通常のサイコロの目で1または2でのみ消耗するということです。指揮官は夜間ターンに通常の消耗率(1〜3)で強行軍を命じることができます。指揮官は通常の移動(1または2町)を行ったあとで強行軍を指揮することができます。 10.2 士気ボーナス  1つの会戦には1人の指揮官しか配置することができませんが、指揮官は1つの戦列コラムから他のコラムに戦闘移動するように移動できます。指揮官は騎兵と同様に1または2回戦闘移動できます。指揮官は火力を持ちませんが、同じ戦列コラムに存在するユニットのモラルチェックのサイコロの目に+1できます(8.6項参照)。指揮官は士気ボーナスを与えるコラムに部隊と一緒に交戦する必要はありません。 11.0 補給  連合軍には3つの補給基地があります。 Brussels:イギリス(1ユニット) Ghent:イギリス(1ユニット) Liege:プロシア(2ユニット)  もし、補給基地が1ユニット以上のフランス軍に占領されたなら、補給基地に示された連合国はそこに示されている数のユニットを除去しなければなりません。除去するユニットは連合軍プレイヤーが選び、フランス軍が補給基地を維持しているならフランス軍キャンペーンターンの終わりに(そのターンの全ての会戦を解決してから)除去します。 例:フランス軍がLiegeとBrusselsを占領している、1個イギリス軍ユニットと2個プロシア軍が全てのフランス軍ターンの終わりに全滅します。  基地の占領は少なくとも1個フランス軍ユニットを維持していなければ効果がありません。もし基地が空くか、再占領したなら消耗は直ちに終了します。フランス軍に補給の問題はありません。 12.0 勝利条件  フランス軍はユニット数が19個以下に減少すると降伏します。イギリス軍は9ユニット以下になると降伏します。プロシア軍は12ユニット以下に減少すると降伏します。降伏は現在のキャンペーンターン中の全ての会戦が解決されてから実施されます。降伏した軍隊の残ったユニットは直ちに全滅します。 12.1 フランス勝利  フランスは連合軍の両方をゲーム終了までに降伏させた場合だけ勝利します。 12.2 連合国勝利  連合国はフランス軍を降伏させるか、ナポレオンを戦死させるか、ゲーム終了までにフランスを勝利させなければ勝利します。 12.3 手詰まり  会戦終了時に3軍の全てが降伏するに十分な損害を受けることがあります。その場合はその時点でゲームは引き分けとなります。 13.0 選択ルール 13.1 3人プレイゲーム  2人のプレイヤーが連合国、1人はプロシアを、もう1人はイギリスを指揮します。連合軍プレイヤーは受け持ち戦力を越えた究極の指揮を取れないことを除いて、通常のルールに従います。連合軍プレイヤーは配置の時と、連合軍夜間ターンを除いて、話し合うことが禁止されます。 13.2 コマンドコントロール  2つに分かれた軍隊が同時に攻撃するように調整することの難しさを反映するために、2つのグループは、攻撃に参加する両方のグループが隣接した町に存在し、道路が直接つながっている場合を除いて、1つのグループを同時に攻撃できません。 例:WaterlooとLignyにいる連合軍はQuatre Brasにいるフランス軍を両方で攻撃できません。1グループが攻撃し、その間に2番目のグループが通常のルールに従い増援として戦闘に参加することになります。しかし、連合軍がWaterlooとNivellesにいるのであれば、それらの場所は隣接し道路で直接つながっているので、両方のグループで同時にQuatre Brasを攻撃することができます。 13.3 軍団制限  1つの交戦中のコラム(左翼、中央、右翼)では,同じ戦闘ターン中に,同じ軍団の歩兵ユニットしか射撃することができません。他の軍団の歩兵ユニットは離脱したり,パスすることはできます, 軍団の区別はラベルの左上に書いてあります。 例えば,イギリス歩兵戦力は第1,2,予備軍団で構成されています。 攻撃時,防御時に,戦闘ボードのどのコラムの歩兵射撃にも軍団制限が適用されます。ヒットは通常通りに適用されます。 砲兵と騎兵はこのルールは適用されません,通常通り射撃できます。 Japanese translation: Kazuhiro UEDA in Aug. 16 2013.