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2. UP FRONT

[ カテゴリ:Dash's Clinic ]

Dash's Clinic: Up Front


目次

第1章 回復、隠蔽の効率
第2章 射撃力と射撃の効率
第3章 グループ編成
第4章 1デッキの時間
第5章 手札/捨て札と連続性
第6章 トレーニング
第7章 技量差調整

付録A 連合/枢軸中小国
付録B 追加公式シナリオ
付録C 極北/冬季戦線
付録D 北アフリカ戦線
付録E 誤訳/誤植と追加/改訂
付録F 山岳戦線
コラム 羊と狼

初めに

 1983年にアヴァロン・ヒル社から初のカード型シミュレーションゲームとして"UP FRONT"が発売された。このゲームは革新的なゲームシステムを用い、小部隊戦闘の雰囲気を戦術面と情報の不確実性(戦場の霧)を再現し、傑作ゲームとしての評価を得ている。最初、"UP FRONT"にはドイツ軍・ソ連軍・アメリカ軍が含まれていた。その後の発売されたモジュール"BANZAI","DESERT WAR"で、イギリス軍・日本軍・アメリカ海兵隊、イタリア軍・フランス軍が追加された。
 "UP FRONT"はホビージャパンより日本語版としてライセンス生産され、タクテクス誌上にリプレイ記事[1]が掲載された。また"BANZAI"のルールはタクテクス誌にルールの全訳[2]が掲載されたため、かなりの人が"UP FRONT + BANZAI"をプレイされたと思われる。
 私が初めてこの論文を公開した1998年当時、"UP FRONT"に関する研究記事は、主に米国で発表されていた[3-8]。国内では佐藤さんによる半経験的戦術理論[9]が同人誌であったGame Journal誌に連載されただけであった。1999年以降、日本国内でも、シナリオA/Mを中心とした半経験的戦術理論[10,11]や射撃カードに関する解析結果[11]が報告されている。
 この論文を公開した1998年当時、カード枚数から見た戦術理論を展開した例は見られなかった。現在でも、類似の文献をみることがないため、当時の分析・解析結果を再録することにした。また、新たな解析結果,ルールやシナリオを紹介した論文を追加した。参考にしてもらえれば著者として幸いである。
 2015年にWizards of the Coastから、Up Front second edition reprintが小数ロットで出版された。Up Frontは 2010年代も現役である。

Reference

[1] J. Saito, et. al.: TACTICSNo.19, pp.58(1985).
[2] J. Saito, et. al.: TACTICSNo.24, pp.75(1985).
[3] J. Vurnett: General21, pp.15(No.1)(1984): (reprint: BANZAI Rules book)
  Translation by M. Kitashino: TACTICSNo.20, pp.55(1985).
[4] D. Greenwood: General21, pp.5(No.1)(1984).
  Translation by M. Kitashino: TACTICSNo.27, pp.18(1986), No.28, pp.42(1986), No.29, pp.14(1986), No.30, pp.40(1986).
[5] D. Greenwood, R. A. Martin and K. Whitesell: General21, pp.18(No.1)(1984).
[6] J. Vurnett and R. Whaley: General22, pp.5(No.2)(1985).
[7] J. Vurnett, R. Whaley and R. A. Martin: General22, pp.13(No.2)(1985).
[8] L. Moore, S. Harvester and R. A. Martin: General26, pp.20(No.5)(1990).
[9] M. Sakamoto: Game JournalNo.37, pp.44(1995), No.38, pp.48, pp58 (1995), No.39, pp.46(1995), No.40, pp.50(1995),
  Game JournalNo.41, pp.44(1996), No.42, pp.48(1996), No.43, pp.48(1996), No.44, pp.56(1996).
[10] T. Tojima: Game JournalNo.56, pp.48(1999).
[11] T. Nishiyama: Privet website (since 2001). URL://www.geocities.jp/aokigaryou/

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確率/統計と標準偏差について
各論文の結果は近似を用い、解析的に求めた確率を元にしている。このため、実戦結果と比較する場合、統計学と標準偏差について考慮されたい。本来、モデル、近似に関してはベイズ推定で議論するべき問題であるが、記録された試行が少ないため、従来の正規分布モデルに従うとして計算してある。

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