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第九師団の死闘−奉天編−

 日露戦争最大にして最後の会戦“奉天会戦”を扱ったミニゲームです。ゲームのスケールは、1ターンが2日、1ヘクスが km、ユニットは日本軍が師団/旅団、ロシア軍が軍団/騎兵旅団となっています。山崎雅弘氏デザインで有名な国際通信社の“奉天会戦“とはスケールが半分、XTRの"MUKUDEN"とは同じスケールです。つまり、奉天会戦ものでは現在ベストチョイスになります。
20世紀初頭の戦いであることもあり、移動−戦闘−2次移動を相互に繰り返すシンプルなシーケンスです。
 奉天会戦の特徴いえば、陣地線に籠もるロシア軍に肉弾をもって突撃する日本軍との消耗戦、側面で行われた運動戦、対応の鈍いロシア軍と日本軍との指揮の差ではないでしょうか。これらはシンプルなシステムと戦闘結果表、ユニットのレーティングで上手に反映されています。
 まず、指揮面ですが、連絡下にある司令部から2ヘクス以内の戦闘ユニットに連絡線を引くことができます。連絡下にない戦闘ユニットは戦闘で1シフト不利になり、2次移動を行うことができません。ロシア軍は3個軍しかないのに対して、日本軍は5個軍あり、延翼運動に有利となっています。また、ZOCから出るには、全移動力が必要であり、翼端では対応が難しくなっています。
 第2に消耗戦です。戦闘結果表は1:1だと1/3でD1、1/3でEX、1/3でA1で、戦闘比が大きくなると1つずつ確率が増えて行きます。D1は防御側1ステップロス、1ヘクス退却、EXは相互に1ステップロス、防御側1ヘクス退却です。ユニットの額面はロシアが軍団規模ということもあり、日本軍よりも強くなっています。しかし、軍団/師団は4ステップあり、戦力が強いということは、1ステップ当たりの戦力減少が大きいことを意味します。だいたいですがロシア軍は2戦力/ステップであり、日本軍は1戦力/ステップとなっています。セットアップは両軍が陣地に籠もっており、ロシア軍陣地への攻撃は1:2程度の戦闘比しか成り立たず、さいころの目次第となります。しかし、ロシア軍の軍団はスタックしにくいこともあり、1度損害を受けた軍団は次のターンから手中攻撃を攻撃を浴び、そこを突破口として陣地を突破することになります。
 特別なルールとして、ノギ第三軍の投入箇所の選択と28糎砲があります。第三軍はセットアップ時に左翼、中央、右翼のいづれかに配置し、そこが主攻勢となることでしょう。28糎砲は3ヘクス以内の1つの戦闘を1コラムシフトすることができます。ロシア軍の陣地を突破するには大きな力を発揮しますが、セットアップ箇所から動くことができません。
 勝利条件は、ヒストリカルと同じく、奉天への隣接または奉天への鉄道を遮断することです。日本軍陣地から5ヘクスしかない奉天へ直接攻撃を行うか、翼端から大きく運動戦を行うかの選択となるでしょう。

コンポーネント

ルールブック1冊
マップA4×2枚
ユニット約100個(1シート 板目用紙両面貼付)
チャートA4×1枚

ユニット

マップ

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