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1979 Invasion of the Air-Eaters

Invasion of the Air-Eater [Metagaming]

"Invasion of the Air-Eater was released by Metagaming in 1979 as #12 in the Microgame Series. The game was designed by Keith Gross and is one of the most successful games in Metagaming's Microgame Series.

 [Invasion: Earth|1981 Invasion: Earth] [GDW]を入手し、ソロプレイをしたときに、何か物足りなさを感じたのを覚えている。その時、B級SFゲーム分科会で「エアーイーターの侵略 」を知った。B級SFゲーム分科会は1990年代後半から多数のSci-Fiゲームが紹介されていて、Sci-Fiゲーム好きとして、評価の類似性/違いを感じながら見ていた。

 B級SFゲーム分科会の評価を読み、自分の感じた不足感が「戦略選択性の少なさなのかな〜?」と考えさせられた。Invasion: EarthはSci-Fi RPGトラベラーの世界を背景としているので、人類同士の戦いで根絶戦略はありえない。又、トラベラーでの星系ソルは、多くの星々の中の少しだけ特別な星でしかない。恒星間を俯瞰すれば戦略的選択も多くありそうだが、星系ソルの地球攻略に限定すれば、都市攻略と同じで戦略的な選択肢がなくなり、作戦・戦術レベルの選択肢に制限される。本来、Sci-Fiゲームは歴史再現性を必要としない、戦略的自由度の大きなシミュレーションをデザインできることに利点がある。そういう意味で、GDWが自分達で考えたトラベラー未来史をシミュレーション上で再現する、歴史シミュレーションと同じ「シミュレーションとしての自由度と歴史再現性の両立」問題に嵌っていたことを感じさせてくれる。また、Invasion: EarthとInvasion of the Air-Eaterの示す盤外の状況は、光速の壁がもたらす惑星攻略の意味の違いも考えさせてくれた(亜光速宇宙船で星系を侵略するのは難しい!)。

 B級SFゲーム分科会が戦略選択肢の多さ評価しているInvasion of the Air-Eaterは、是非プレイしてみたいゲームであった。しかし古いゲームのため、仲間に所有者は無く、プレイする機会も無かった。Fig. 1は私が持っている"Invasion of the Air-Eater"である。Invasion of the Air-Eaterはルールを読み、マップとユニットを自作し、プレイ用の準備を整え、対戦を待っているゲームである。

 古いSci-Fiゲームの評価が低い傾向がある"Board Game Geek"でのInvasion of the Air-Eaterの評価は6.3はと比較的良い評価である。


Fig. 1 Game components of "Invasion of the Air-eater"
Some good ideas are included in this cheap game.


ルールの明確化と変更[1]

 デザイナーのK. GrossがSpace Gamer誌No. 23上に、Designer's introduction & multi-player scenarioという記事を書いている。その中にルールの明確化と変更があったので、その部分の日本語訳を以下に載せておく。

 以下のルールの明確化および変更のほとんどは、マルチプレーヤーゲームにおいてのみ重要となる。しかし、これらはすべてのバージョンで使用されるべきものである。

  1. 地図は数カ所不鮮明である。五大湖(ヘクスサイド 1015/1016, 1016/1116, 1015/1116) 及びヘクスサイド 1722/1823 は陸上移動では通行できない。ヘクスサイド 1923/ 2024 は通行可能である。
  2. ペルシャ湾(ヘクスサイド 1613/1714)は陸と海の一部とし、陸上ユニットがイラクからサウジアラビアに直接移動できる。
  3. 石油ルール(18.2)では、タンザニア(ヘックス1916)に1 OU(オゥ)があると記載されている。これはカナダ中西部(ヘックス0916)の誤りである。
  4. 異星人プレーヤーは、ダイスを振り始める前に、各ターンに何を生産するかを発表する必要はない。(ルール6.1の追加)
  5. カウンターが用意されていなくても、ソ連軍5軍を生産することができる。必要であればカウンターを作成する。(ルール16.2の明確化)
  6. ルール16.0は、中東における最近の情勢を反映するために若干修正されるべきである。エジプト/イスラエル(EI)軍は、あらゆる目的において西側諸国軍とみなされる。ただし、西側諸国軍はイラン/イラク/シリア(IIS)軍とスタックすることはできない。
  7. 空軍は、南極を越えて伸びることはない。現在の大気指数が5以下の場合、空軍は機能しない。(ルール1 7.3、21.0、24.0に追加)。
  8. ルール15.0に、ルール19.5への言及がある。これはルール20.5の誤りである。

 現在、エアーイーターの侵略は2人用のゲームである。地球人プレーヤーは、地球の全資源を指揮できる。基本ゲームでは、地球人が異星人との戦いのために強固に結束していることを想定している。上級ゲームでは軍隊に政治的な制約を設けてあるが、政府が異星人との戦いの他に国益を追求する可能性は、否定している。しかし、世界的な同盟を組むのではなく、各国が個別に行動することを認めると、面白いゲームになる。また、2人以上のプレイヤーが参加することも可能である。(以下略)

Reference

[1] K. Gross: Space Gamer #23, pp. 5 (1979)


3. Other Sci-Fi Games
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