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付録A 連合/枢軸中小国

連合/枢軸中小国

 連合/枢軸小国の兵士は、General誌の追加ルール[1]やシナリオ[2-5]、UpFront関連Web Page[6,7]で扱われている。General誌の記事[1]は、ベースに"UP FRONT"、"BANZAI"、"DESERT WAR"の兵士カードを用い、主要国に準ずる部隊として扱っている。またシナリオでは、主要国部隊と同等に戦える状況/部隊が与えられている。UpFront関連Web Pageや、同人誌出版物では、自作の専用兵士カードを使用している上に、主要国との強弱差が大きく、実際プレイしてもあまり楽しいゲームにならない。
 付録Aは、Dash's Clinicの付録中で唯一の創作である。これまでに、General誌の追加ルール[1] → SL/ASL型の特徴分け → 中小国それぞれに個性を持たせる改訂 → 中小国をグループ分けして個性を共通化する改訂と3回ほど大きな改訂をしているが、満足いく形にはなっていない。結局、思考実験の自己満足に終わり、考案した私自身も使っていない。今回は、もう少し使えるように再考してみることにした。

国籍別の特別ルール
特別ルールで明記されていない限り、兵士カードの国籍に関連した特別ルールは適用されない。ただし、『クルー操作兵器とは考えない全ての軽機関銃(BARは除く)は黒のRNCを持つ「ヒーロー」カードだけが軽機関銃の火力を2倍に引き上げるのに使える』は必ず適用される。
シナリオ
ほとんどの中小国は防衛的な任務についていた。このため全てのシナリオにおいて、中小国はシナリオの攻守に関係なく主要国の後に配置する(中国赤軍と中華民国軍が戦うシナリオにおいては、中華民国軍を主要国と扱う)。
中小国における機甲部隊は、非常に稀な存在であった。このため中小国がシナリオ防御側でかつ、防御側に装甲戦闘車両が登場する場合に限り、中小国装甲戦闘車両が使用できる。
中小国の部隊クラスについて
リストに示した1線級部隊は中小国にとってのエリート部隊であり、2線級部隊が戦列部隊を表している。また、リストに示したイギリス連邦諸国の1線級部隊が戦列級の準エリート部隊であり、2線級部隊はそのまま2線級部隊を表している。ここではイギリス連邦諸国のエリート部隊は扱わない。準エリート部隊である1線級部隊で代用すること。
中小国所有の装甲戦闘車両について[4,8]
リストの装甲戦闘車両(AFV)の内、[ ]内に名称のある車両は、中小国が輸入したり、戦場で利用した実際の装甲戦闘車両を示している。それ以外は中小国が保有していた装甲戦闘車両と同等性能の類似装甲戦闘車両を示している。

フランス軍系

ルーマニア[ROM]

兵士カード:仏国兵士(標準分隊:#1-#12)
手札:6枚,分割カード:ドイツ
分隊崩壊≧50%
1線級部隊:捨て札1枚
2線級部隊:捨て札1枚,手札:5枚
特別ルール:
「フランス軍」(52項)を適用する。
マークの「無線機」カード。
PF/ATMM使用可。
対戦可能主要国:ドイツ、ロシア
ルーマニア軍AFV(モラル4):伊国#31[R1], 伊国#35[L60], 仏国#32[R35], 独国#43[LTvs-38]

オランダ,ノルウェー

兵士カード:仏国兵士(標準分隊:#2-#4, #6-#12)
手札:5枚,分割カード:ドイツ軍
分隊崩壊>50%
1線級部隊:捨て札2枚
2線級部隊:捨て札1枚
特別ルール:
マークの「無線機」カード。
兵士カード修正:#7 : SGT : (DYO:48 points)
分隊規模:全てのシナリオにおいて、モラル値が1の兵士カードを除く。
#1と#7の両方の兵士カードが存在するシナリオでは、#1の兵士カードを除く。
対戦可能主要国:ドイツ
オランダ軍AFV(モラル4):仏国#35
ノルウェー軍AFV:なし

イギリス軍系

英国連邦,スロバキア[SLV]

兵士カード:英国兵士(標準分隊:#1-#10 )
手札:5枚,分割カード:イギリス軍
分隊崩壊>50%
1線級部隊:捨て札2枚
2線級部隊:捨て札1枚,「火力ボーナス」(44.3項)なし
特別ルール:
「イギリス軍」(44項)を適用する。
スロバキア軍はPF/ATMM使用可,PIATは使用不可。
スロバキア軍兵士カード修正:
#11 : PFC : MP[UK](DYO:20 points), PF (DYO:50 points)装備
#20 : PVT : MP[UK](DYO:15 points), PF (DYO:50 points)装備
対戦可能主要国:
英国連邦:ドイツ、イタリア、フランス
スロバキア:ロシア
英国連邦:カナダ、南アフリカ、ニュージーランド
英国連邦軍AFV(モラル4) :全イギリス軍AFV利用可能
スロバキア軍AFV(モラル4):伊国#35[CKD LTvs-34], 独国#43[CKD LTvs-38]

ベルギー,ギリシャ

兵士カード:英国兵士(標準分隊:#1-#10)
手札:5枚,分割カード:イギリス軍
分隊崩壊>50%
1線級部隊:捨て札2枚
2線級部隊:捨て札1枚
特別ルール:
「イギリス軍」(44項)を適用する。
「火力ボーナス」(44.3項)なし。
兵士カード修正:#1 : SGT : BR[UK](DYO:50 points)装備
対戦可能主要国:ドイツ、イタリア
ベルギー軍AFV(モラル4):仏国#35
ギリシャ軍AFV:なし

グルカ旅団

兵士カード:英国兵士(標準分隊:#1-#6, #8, #15, #17, #24)
手札:5枚,分割カード:イギリス軍
分隊崩壊>50%
グルカ兵:捨て札2枚,または,1アクションしても捨て札1枚可能
特別ルール:
「イギリス軍」(44項)を適用する。
侵入左1コラムシフト。
侵入/CCのモラルチェック(Heroでチェック不要)でPinにならない。
モラル3以上の兵士で構成。
対戦可能国:日本
全イギリス軍AFV利用可能(モラル5)

ドイツ軍系

オーストラリア[AUS]

兵士カード:独国兵士(標準分隊:#1-#10)
手札:5枚,分割カード:ドイツ軍
分隊崩壊>50%
1線級部隊:アクションしても捨て札1枚可能
2線級部隊:捨て札2枚
特別ルール:
オーストラリア軍はPF/ATMM使用不可。
オーストラリア軍兵士の持つPSKは全てPIATと扱う。
対戦可能主要国:日本
全イギリス軍AFV利用可能(モラル4)

フィンランド

兵士カード : 独国兵士(標準分隊:#1-#10)
手札:5枚,分割カード:どれでも可
分隊崩壊>60%
1線級部隊:1アクションまでなら捨て札2枚可能、2アクション以上しても捨て札1枚可能
2線級部隊:アクションしても捨て札1枚可能
特別ルール:
マークの「無線機」カード。
コマンドコントロールの15.1〜15.4項は適用されない。
モラル/パニック値+1。
PF/ATMM使用可。
分隊規模:全てのシナリオにおいて、リストの兵士より2名少ない。最もモラルの低い2枚の兵士カードを除く(同じモラルの兵士カードが複数ある場合は、フィンランド軍プレーヤーが選択する)。
兵士カード修正:#20 : PFC : ATR[Jpn](DYO:22 points)装備
対戦可能主要国:ロシア
フィンランド軍AFV(モラル5):独国#30[HT], 独国#31[SdKfz231], 独国#37[PzKwII], 独国#40[StuGIIIG], 独国#42[PSW234/2], 独国#43[LTvs38], 露国#31[BA-6], 露国#32[T-26S]

アメリカ軍系

自由フランス

兵士カード:仏国兵士(標準分隊:#2-#12, #21)
手札:6枚,分割カード:アメリカ軍
分隊崩壊≧50%
1線級部隊:捨て札2枚
2線級部隊:捨て札1枚
特別ルール:
☆マークの「無線機」カード。
全てのシナリオにおいて,#1の兵士カードは#21の兵士カードと置き換える。
対戦可能主要国:ドイツ、イタリア
全アメリカ軍AFV利用可能(モラル4)

海兵隊[1944~]

兵士カード:米国兵士(標準分隊:#1, #3-#9, #11, #12, #19, #20, #BAR)DYO: 297 points
手札:6枚,分割カード:アメリカ軍
分隊崩壊>50%
海兵隊:捨て札2枚
特別ルール:
「海兵隊」(46項)を適用する。
モラル2/パニック3以上の兵士で構成。
対戦可能国:日本
全アメリカ軍AFV利用可能(モラル4)

イタリア軍系

中華民国[CHN]

兵士カード : 伊国兵士(標準分隊:#1-#18)
手札:4枚,分割カード:非機能
分隊崩壊>40%
1線級部隊:捨て札2枚
2線級部隊:捨て札1枚
特別ルール:
「イタリア軍」(50項)を適用する。
50.42項は対日戦に適用する。
対戦可能主要国:日本、中国赤軍
中華民国軍AFV:なし

ハンガリー,ブルガリア

兵士カード : 伊国兵士(標準分隊:#2-#18, #21)
手札:5枚,分割カード:アメリカ軍
分隊崩壊>50%
1線級部隊:捨て札2枚
2線級部隊:捨て札2枚,「煙幕」カードは非機能
特別ルール:
ドイツ軍マークの「煙幕」カード。
パニック値+1。
全てのシナリオにおいて、兵士カード#1は兵士カード#21と交換する。
対戦可能主要国:ロシア、ドイツ
ハンガリー軍AFV(モラル4):伊国#31[CV], 伊国#35[L60]
ブルガリア軍AFV(モラル4):伊国#35[L60], 独国#43[LTvs-38]

ソ連軍系

中国赤軍

兵士カード:露国兵士(標準分隊:#1, #3-#10, #28 )
手札:4枚,分割カード:ロシア軍
分隊崩壊>50%
1線級部隊:捨て札4枚
2線級部隊:捨て札2枚
特別ルール:
「地雷原」カード(37.6項)は非機能と扱う。
「パルチザン」(37項)を適用する。
「ロシアの塹壕」(36.5項)、「凶暴兵」(20.9項)は適用されない。
共産主義的熱狂突撃(バンザイ:45.4項)あり。
対戦可能主要国:日本、伊国(中華民国)

ポーランド,ユーゴスラビア

兵士カード : 露国兵士(標準分隊:#1-#15)
手札:5枚,分割カード:ロシア軍
分隊崩壊>65%
1線級部隊:捨て札2枚
2線級部隊:捨て札1枚
特別ルール:
「ロシアの塹壕」(36.5項)、「凶暴兵」(20.9項)は適用されない。
分隊規模:全てのシナリオにおいて、リストの兵士より3名少ない。最もモラルの高い2枚の兵士カードと最もモラルの低い1枚の兵士カードを除く(同じモラルの兵士カードが複数ある場合は、中小国軍プレーヤーが選択する)。
対戦可能主要国:ドイツ
ポーランド軍AFV(モラル4):英国#31[Vickers 6t], 仏国#32[R35], 露国#30[HT]
ユーゴスラビア軍AFV(モラル4):露国#32

中小国市民軍(シナリオI防御側)

手札:4枚,分割カード:ロシア軍
分隊崩壊>50%
パルチザン:捨て札4枚
特別ルール:
「パルチザン」(37項)を適用する。
「ロシアの塹壕」(36.5項)は適用する。
「凶暴兵」(20.9項)は適用されない。

チトー軍,POL国内軍,ギリシャELAS軍

兵士カード : 露国兵士(標準分隊:#1, #3-#10, #28 )

フランス レジスタンス

兵士カード:仏国兵士(標準分隊:#1, #5, #6, #8-#12, #27 )

ギリシャ レジスタンス

兵士カード:英国兵士(標準分隊:#5-#8, #12, #21, #25 )

イタリア レジスタンス

兵士カード:伊国兵士(標準分隊:#3, #4, #6-#8, #11-#14, #18, #21, #23 )
特別ルール:「パニック値-1」(37.1項)は適用されない。

歴史的なマッチアップ

国籍独国日本伊国米国英国露国仏国
独国--AUS可 
日本AUS--CHN
伊国CHN--
米国--Elbe
英国--SLV
露国ElbeSLV--ROM
仏国ROM--

References

[1] J. Burnett: General 26, pp. 49 (No. 2) (1990).
[2] D. Hawthorne: General 28, pp. 48 (No. 5) (1993).
[3] G. Kettler: General28, pp. 36 (No. 4) (1993).
[4] J. Burnett: General 22, pp. 31 (No. 3) (1985).
[5] M. Watney: General 32, pp. 48 (No. 2) (1997).
[6] UpFront unofficial Home Page (ex. URL://www.yxklyx.com/thecolosseum/upfront/)
[7] UpFront unofficial Home Page (URL://webuf.eu)
[8] Sekitani: Privet Home Page Royal Library


2. UP FRONT
第7章 技量差調整
付録B 追加公式シナリオ
Dash's Clinic: All right reserved by Kazuhiro Ueda, 2010.

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