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付録C 極北/冬季戦線
Cold Front - by Jim Burnett
General26(1990)pp.49(No.2)
The Winter War for UP FRONT
1.0 冬季戦争
以下の冬季戦闘用ルールは、UP FRONTシリーズで、すでに書かれているルールを修正する形で書いてある。基本的な仮定は、気温が氷点下であること、雪が地表にあること(濡れた地域には氷)、そして天候は戦闘ができない状態でないこと、だけである。
2.0 地形
地形カードは雪と氷の存在を反映するために修正されている。以下のリストにない限りは、他の全てのカードはその効果と用途は、そのままである。
2.1 河川:「河川」カードは侵入不可地形と扱う。「河川」カードを捨て札として配置されたグループは置かれていた移動カード取り除かれる。河川は、渡河が必要な氷結していない水が流れている、雪や氷の表面の裂け目である。氷点下の水は、簡単に凍結するため、避ける必要があった。「河川」カードを取り除くには、2枚の横移動カードをプレイする必要がある。プレーヤーは1枚目の横移動カードをプレイした後、地形カードを置くことができるが、河川は2枚目の横移動カードの上にがプレイされ、地形が置かれるまで残る。半凍結水は移動の強力な障害物である。
2.2 湿地:「湿地」カードは平地と扱うが、移動中の自軍や敵軍に捨て札として置くことができる。湿地はここではツンドラ(永久凍土)と同じと扱う。
2.3 地雷原:「地雷原」カードはブービートラップとして使用する以外の全てのシナリオで捨てられる。極低温と湿気た土地では、凍結した土地に地雷埋設の困難なことや、大雪の影響で地雷の爆発が消されるようなことが原因でなく、雷管凍結ような簡単な原因で、しばしば述べられるような地雷不発の結果が生じた。
3.0 アクション
戦闘で多く用いられる通常アクションは、厳しい寒さの中で雪原で行うことは、大変困難である。これらの影響による変更を、ここで要約する。
3.1 隠ぺい:冬季装備を身に付けていないユニットの隠ぺいは、その効果が1減少する。これは例によって、東部戦線(つまり、ロシア軍ユニットと戦っている)シナリオの41年、42年冬のドイツ軍ユニットは全てが含まれる。このため、"-2"の「隠ぺい」カードは"-1"に、"-1"は"0"と読む。
3.2 塹壕:氷雪原での効果的な塹壕構築は困難である。塹壕構築の試みは黒の0が引けたときだけ、成功する。
3.3 スキー部隊:スキー部隊は常にエリートと扱う。丘を占領しているスキー部隊が使用した前進/後退の移動カードは部隊の距離チットを自分のターン中に1増加/減少できる、そして続く敵のターンの終了時に直ちにさらに1増加/減少できる。もちろん、この追加移動は、プレーヤーが選択できるものである。
4.0 兵器
極地では、全ての種類の兵器の維持と補給はとても困難である。しかし、若干の部隊は天候状態により適した兵器が支給されていた、また他の部隊は、最悪の事態を避けるため、当座の方法を現有装備とその工夫で実施していた。
4.1 故障:全ての兵器はカードに示されている故障数値より1だけ悪くなる。例えば、"5-6"で故障する兵器は"4-6"の故障数値になる。フィンランド軍、1940年以降のソ連軍と(スキー部隊を含む)エリート部隊の兵器はこのペナルティから免除される。
4.2 修理:修理は兵器チットに書かれている値より、1だけ大きな値を引かないと成功しない。前の4.1項に記載された部隊は対象外である。
4.3 榴弾(HE):装甲戦闘車両(AFV)を目標とする攻撃を除く、全ての榴弾攻撃はその爆発力が大雪の影響で消されるため、囲みなし効果数値は-1の修正を受ける。
5.0 装甲戦闘車両(AFV)
装甲戦闘車両(AFV)は特に低温と冬季環境に影響される。装甲戦闘車両(AFV)は起動、移動、点検が困難になる。
5.1 移動:低温下では、装甲戦闘車両(AFV)はどのような移動を行う場合でも、黒のRNCの移動カードが必要である。フィンランド軍、1940年以降のソ連軍と、1942年以降のドイツ軍はこのペナルティから免除される。
5.2 装甲戦闘車両(AFV)は地形に入る毎にボクチェックを行わなければならない。このチェックは通常のボクチェックを以下のように修正する:枯れ谷、森林でのボクチェックはカードに書かれたRPC数値より2だけ小さい数値で解決する;他の全てのボグチェックは2だけ大きなRPC数値で解決する。注意として、ボグのRPC数値は1より小さくならない。
5.3 ボグからの回復:「ボグ」チットは、移動カードを使用し、黒0を超えるRNCを引くと、取り除くことができる。
6.0 フィンランド軍
フィンランド軍兵士は、祖国防衛と敵占領地域の解放のときは、最も勇敢な戦士であった。冬戦争と自制戦争における、彼等の戦術行動は一見の価値がある。以下のルールはフィンランド軍に適用される:
6.1 兵員:フィンランド軍はドイツ軍の兵士カードを使用する。全てのカードのモラル値とパニック値は1増加する。これは戦闘地域を熟知していることと、個々のフィンランドへの愛国心を反映している。
6.11 分隊規模:フィンランド軍分隊は全てのシナリオにおいて、リストの兵士より2名少ない。最もモラルの低い2枚のカードが除かれる。どれを取り除くかは、フィンランド軍プレーヤーが選択できる。
6.12 分隊の崩壊:フィンランド軍分隊は60%を超える損害を被ると崩壊する。
6.2 手札:フィンランド軍はドイツ軍と同じ手札を用いる。エリート、戦列部隊、新兵部隊の準備はドイツ軍の実践と同じである。しかし、フィンランド軍はもっと多くのエリート(スキー部隊)と戦列部隊を持てる可能性を持っていた。
6.21 分割カード:フィンランド軍は、分割カードの隠ぺいや移動、他のアクションを国籍マークに関係なく、どちらの側でも使用することができる。これはフィンランド兵のツンドラ地帯と北方の未踏森林地帯での順応性を反映している。含まれているカードにフィンランド軍にとっての非機能カードはない。
6.22 無線器:フィンランド軍はソ連軍マークの「無線機」カードが使用できる。フィンランド軍は常に砲兵支援が不足していた。
6.3 装甲戦闘車両(AFV):フィンランド軍はドイツ軍車両の#30, #31, #37, #42と#43しか使用できない。フィンランド軍は装甲戦闘車両(AFV)の大規模部隊を維持していなかった。
6.4 指揮官:フィンランド軍はルール15項の指揮制限の影響を受けない。フィンランド軍の指揮は、他の国の兵士が必要としている、モラル支援や部隊への指導を供給するために呼び出されるのではないのである。
6.5(追加) LS/39 20mmATR:DYOシナリオでは、対戦車ライフルとして日本軍のATRを装備することができる(DYOポイントは+7)。
非主要国
この機会を利用して、世界大戦に参加した他の非主要国軍を提示する。フィンランド軍は、戦争における非常に特殊な国民性のため、特別な追加ルールが適用される。他の非主要国軍は、主要国の兵士と質を用いることで容易に解釈できる。これは非主要国軍の独自訓練の成果や国民性の排除を意図しているのではなく、非主要国軍の兵器および戦術の有効性の類似性を意識して分類したためである。これに関しては、等価と扱う主要国軍より高/低パフォーマンスを示した多くの例を見つけることが可能であった。しかし、そのような事例では、読者自信で解釈し、エリート部隊や新兵部隊を遠慮なく使用するべきである。
次に、ゲームシステムに追加する非主要国軍ルールを示す。記載された非主要国は、等価として示された主要国の分割カードと手札を使用する。また、装甲戦闘車両欄には各国が所有していた装甲戦闘車両(AFV)を示してある。リストに示した装甲戦闘車両は、中小国軍の装甲戦闘車両の実際性能を反映しているわけではない。リストの装甲戦闘車両は、多くの場合、中小国が保有していた装甲戦闘車両と同等性能の類似装甲戦闘車両で示していることに注意して欲しい。
非主要国のシナリオを作るとき、以下の変更を考えるべきである。ほとんどのイギリス連邦諸国には、平均以上の陸軍があり、それらは戦列部隊からエリート部隊に近く、英国軍の手札と分割カードを適用するべきである。グルカ兵部隊は常にエリート部隊であり、彼らの装甲戦闘車両はグルカ兵をの支援を専門にしている部隊を表している。 1939〜40年にドイツに抵抗した中小国の兵士カードは、モラル/パニック値が1低くなる。中小国における機甲部隊は、非常に稀な存在(または実在しない)であったため、ほとんどの場合、実戦に投入されなかった。このため中小国がシナリオ防御側でかつ、防御側に装甲戦闘車両が登場する場合に限り、中小国装甲戦闘車両として等価な主要国戦闘車両が使用できる。
リストの中国軍は少々問題がある。国民党の中国軍をイタリア軍を使用することで表すことは、非常に荒い近似である。中国共産党軍は日本軍とも、国民党軍とも戦うことができる。これらの両方の非主要国は,日本軍と戦うプレーが好きな人に少しのオプションを与えるために追加されている。 両中国軍の質は、戦列部隊より新兵に近いことが示唆されている。中国軍の不適当な指揮官、補給と訓練不足は、やや劣る品質の部隊によって反映されている。唯一の譲歩は「バンザイ」ルールを共産主義的熱狂を表すとして使用可能とした部分である。
非主要国 | 等価主要国 | 装甲戦闘車両 |
---|---|---|
ポーランド | 露国 | 31 32 |
ユーゴスラビア | 露国 | 32 |
チトーパルチザン軍 | 露国 | 無 |
自由フランス | 米国 | 全種類 |
オーストラリア | 英国 | 全種類 |
カナダ | 英国 | 全種類 |
ニュージーランド | 英国 | 全種類 |
南アフリカ | 英国 | 全種類 |
グルカ兵[エリート] | 英国 | 全種類 |
ベルギー | 仏国 | 35 |
ギリシャ | 仏国 | 無 |
オランダ | 仏国 | 35 |
ノルウェー | 仏国 | 無 |
ハンガリー | 伊国 | 31 35 |
ルーマニア | 伊国 | 31 33 35 |
スロバキア | 伊国 | 35 |
ブルガリア | 伊国 | 35 |
中華民国 | 伊国 | 無 |
フィンランド | 独国 | 30 31 37 42 43 |
中国赤軍 | 日本 | 無 |
44.41 グルカ兵:General 28(1993)pp.48(No.5)
グルカ兵はイギリス軍プレーヤーだけが使用できる、特殊な部隊で、ゲームではイギリス軍兵士カードを用いて示される。グルカ兵はエリート部隊なので、イギリス軍エリート部隊と扱う。全てのグルカ兵は最低限のモラル値が3、パニック値が4である。グルカ兵は全ての侵入の試みに左1コラムシフトして解決する。侵入の試みや白兵戦のためのモラルチェックに失敗したグルカ兵はピン状態にはならないが、その行為はそのターンのそのグループの1アクションと数える。侵入の試みや白兵戦のためにグルカ兵に「ヒーロー」カードを用いると、そのグルカ兵は移動カードやモラルチェック無しで、その行為を実施する事ができる。グルカ兵はDYOシナリオで、イギリス軍戦列部隊の代わりにDYO合計が20%増(通常のエリート部隊は15%増)で購入できる。
翻訳:Kazuhiro Ueda
Original documents: (C)1990 Avalon Hill Game Company.
2. UP FRONT
付録B 追加公式シナリオ
付録D 北アフリカ戦線
Dash's Clinic: All right reserved by Kazuhiro Ueda, 2005.
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