分室,提携サイト:ゲーム工房URA

付録D 北アフリカ戦線

Desert War-
Adding the Franch and Italians to "UP FRONT"

50. イタリア軍-

50.1 手持ち札:イタリア軍戦列部隊の手持ち札は4枚で、自分のターンに1つもアクションを行っていなければ、最大2枚までの捨て札ができる。

50.2 分割アクション・カード:イタリア軍プレーヤーは分割アクション・カードを、全て非機能カードと扱う。

50.3 火力ペナルティ:イタリア軍の兵士たちは、劣悪な指揮のために、戦闘意欲が低下するという病気を病んでいたため、兵士は射撃戦に積極的に参加しないことで有名であった。このため、イタリア軍プレーヤーは射撃(砲兵器を除く)を行うときは、常に通常の必要火力を超える火力がなければならない。

50.4 分隊の崩壊:イタリア軍分隊は分隊を構成する18名の兵士を軽機関銃グループとライフル支援グループとに分けていた。イタリア兵のモラルはロンメルのような指揮官によって巧く導かれた時はかなり良好であったが、他の時は劣悪であった。このため、イタリア軍分隊は少なくともユニットカードの50%ではなく、40%を越える損害を被ると崩壊する(例:一般的なシナリオでは18枚中8枚の損害)

50.41 降伏: イタリア兵は他国の兵士より捕虜になるりやすかったので、潰走値が低い(32.12項)。敵との相対距離にかかわらず、1グループの全てのイタリア軍兵士(歩兵砲は除く)がピン状態になったなら、この降伏ルールを適用しなければならない。ターンの終わりにこのような状態が生じたなら、グループマーカーの横に"Surrender(降伏)"チットを置く。このグループは射撃される(狙撃兵攻撃も含む)か、救援されるまで射撃、移動、回復(「ヒーロー」カードによる回復も含む)を行うことができない。一度、降伏状態のグループが射撃を受けると、そのシナリオ中は、もはやこの降伏ルールは適用されない。降伏状態のグループの救援は、ピン状態でない兵士が降伏状態のグループに個人移送されることによってのみなされ、その場合には"Surrender(降伏)"チットは取り除かれる。救援されると、救援されたグループは、普通に回復することが可能になる、もし回復したなら、射撃や移動を再開できる。降伏状態のグループは自動的に、そのグループに侵入した兵士の捕虜になる。通常の捕虜のルール(32.2項)が適用される。降伏状態のグループへの侵入はモラルチェックなしで、RPCの"1"コラムでチェックする。捕虜になるまで降伏状態のグループの兵士は分隊崩壊に必要な損害として数えない。何人かのイタリア兵のパニック値はモラル値より低い値になっているが、キャンペーンゲーム(42.44項)ではパニック値はモラル値より1を越えて下がることはない。

50.42 対ロシア軍:イタリア軍はロシア軍の非情さに降伏することを避けていた。その結果、対ロシア軍シナリオでは、降伏と40%分隊崩壊ルールは適用されない、そしてイタリア歩兵のパニック値が1増加する。

50.5 部隊の種類:ベリサリエ一リ(Bersaglieri:狙撃歩兵)はイタリア軍のエリート部隊である。ベリサクリエリはドイツ軍の分割アクションカードを使用でき、イタリア軍の降伏ルール(50.41項)には従わない。
 黒シャツ部隊(Blackshirts)はイタリア軍の第2線部隊である。黒シャツ部隊は何らアクションを実行しなかったターンにだけ、1枚だけ捨て札をすることができる。

50.6 軽機関銃:ゲーム中でクルー操作兵器とは考えない全ての軽機関銃は黒のRNCを持つ「ヒーロー」カードだけが軽機関銃の火力を2倍に引き上げるのに使える。

50.7 重火器:イタリア軍の対戦車ライフルと中機関銃は極めて重いため、兵士1人では運搬することができない。これらの兵器を含むグループは、それらの兵器を放棄(アクションは必要ない)しない限り、いかなる目的であれ移動カードを使うには、負傷状態でない少なくとも2人の兵士がそのクルーでなければならない。これらの兵器のクルー兵士は、副次兵器を運搬したり、全力発揮にクルーを必要とするその他の兵器で武装することはできない。

50.8 DYO:DYOシナリオにおいて、イタリア軍の無線器の購入するコストは、エリート部隊が使用する場合は、ロシア軍の同じ射撃力の無線器(43.7項)と同じになる、他の部隊が使用する場合の購入コストは通常の半分になる。イタリア軍はロシア軍の「無線機」カードが使用できる。

50.9 パルチザン:イタリア軍は、もし1943年以降のDYOシナリオで購入するなら、パルチザンルール(37項)を使用できる。
イタリア軍パルチザンは,自国の兵士カードを使用するが,手札はロシア軍と同じになる(つまり手札は4枚となり,ロシア軍部隊と同じ能力を持つ)。加えて,パルチザンルール(37項)に列記された能力を持つ。パルチザンは,オリジナル国籍の手札の能力やボーナス/ペナルティは適用されない。

51. フランス軍-

51.1 手持ち札:フランス軍戦列部隊の手持ち札は6枚で、自分のターンに1つもアクションを行っていなければ、最大1枚までの捨て札ができる。この捨て札制限は、静的防衛と主導権を取らないことが強調された、フランス軍の旧式な戦術理論を反映している。

51.2 分割アクション・カード:フランス軍プレーヤーは、ドイツ軍の分割アクションカードが使用できる。

51.3 パルチザン:フランス軍は、もしDYOシナリオで購入するなら、パルチザンルール(37項)を使用できる。
フランス軍パルチザンは,自国の兵士カードを使用するが,手札はロシア軍と同じになる(つまり手札は4枚となり,ロシア軍部隊と同じ能力を持つ)。加えて,パルチザンルール(37項)に列記された能力を持つ。パルチザンは,オリジナル国籍の手札の能力やボーナス/ペナルティは適用されない。

51.4 部隊の種類:在郷軍人部隊(Legionaires:レジオンアリーズ)はエリート部隊である。在郷軍人部隊は自分のターンに1アクションを行なっても1枚の捨て札ができる。
予備役兵部隊(Reservists)はフランス軍の第2線部隊である。予備役部隊は全ての分割アクションカードを非機能カードとして扱わなければならない。

51.5 DYO:DYOシナリオにおいて、フランス軍の無線器の購入するコストは、ドイツ軍の同じ射撃力の無線器(43.7項)と同じになる、予備役部隊が使用する場合の購入コストは通常の半分になる。フランス軍はドイツ軍の「無線機」カードが使用できる。

51.6 シャールB1(CHAR B1):シャールB1は砲塔の47mm砲と車体低部に据え付けられた75mm砲の2門の砲を備えている。最初の効果数値は75mm砲の値で、2番目の組が47mm砲の値である。プレーヤーは1ターンに戦車の1門の砲(または機関銃)しか射撃できない。75mm砲は突撃砲として扱い、その全ての制限(28.2項)が適用される。加えて、75mm砲の命中頻度は47mm砲の命中頻度より常に-1の修正を受ける。75mm砲は戦車がハルダウン状態のときは、射撃することができない。

51.7 分隊の崩壊:フランス軍分隊はユニットカードの半分(半分を超えるではない)の損害を被ると崩壊する(例:一般的なシナリオでは12枚中6枚の損害)。
51.8 軽機関銃:ゲーム中でクルー操作兵器とは考えない全ての軽機関銃は黒のRNCを持つ「ヒーロー」カードだけが軽機関銃の火力を2倍に引き上げるのに使える。

52. 沙漠ルール

52.1 地形の変更:ヨーロッパの地形と西部沙漠の地形は大きく異なるため、地形ルールに以下のように変更する必要がある。沙漠ルールを使うときは、シナリオの最初に「建物」、「森林」、「河川」や「地雷原」カードを取り除くような、特別ルールは全て無視すること。他の特別ルールは同じように適用する。

52.11 地雷原:沙漠では、地雷原が広く使用されたが、敵に損害を与える目的よりも、敵の接近を妨害する目的で良く用いられた。地雷原マーカーは、ほとんどの場合には正しく表示されていたが、しばしば偽地雷原にも、同じ表示が用いられていた;すなわち、地雷原と表示された地域に本当の地雷が布設がされていない場合である。従って、地雷原は沙漠ルールを用いるときは常に有効である。しかし、沙漠ではプレーヤーは捨て札として置かれた(7.3項)「地雷原」カードを拒否できる、もし受け入れても、それは本物か偽物かどちらかの地雷原である。受け入れたプレーヤーは直ちにRNCを1枚引き、地雷原が本物かどうか決めなければなない。もしRNC≧"黒1"なら地雷原は本物で、普通に機能する。もし0か赤のRNCを引いたなら、地雷原は偽物なので、ただちに「地雷原」カードは裏返されて、「平地」にする。

52.12 丘:沙漠の丘は、普通、砂丘の頂上か、岩の露頭なので、丘での塹壕構築に成功するのは、黒の1のRNCを引いた時だけである。「丘」ルールの他の部分は変わらないい。

52.13 河川/ワジ:「河川」カードは「ワジ(谷)」と扱い、拒否できない。「ワジ」は渡河する必要はなく、横移動カードを置くことで離れることができる。「ワジ」内の防御グループは、攻撃を受けた場合、その射撃力から1を減じることができる。「ワジ」内のグループは火力や使用できる兵器に制限はない。「河川」ルールの他の部分は変わらない。

52.14 建物/絶壁:全ての-3「建物」カードは非機能カードと扱い、使用されずにもしくはRPC/RNCとして引かれて捨て札となった-3「建物」カードは取り除く。
-2「建物」カードは岩の露頭か絶壁と扱う。「絶壁」内にいるグループは火力や使用できる兵器に制限はない。「絶壁」内に塹壕は構築できない。装甲戦闘車両(AFV)は「絶壁」内に入ることやオーバーランすることはできない。他の「建物」ルールはそのまま使用する。

52.15 湿地/やらかい砂地:「湿地」カードはやわらかい砂地を表し、拒否できない。「やわらかい砂地」内にいるグループは火力や使用できる兵器に制限はない。「やわらかい砂地」内に塹壕は構築できない。「やわらかい砂地」に対する全てのHE弾攻撃(囲みなし効果数値の攻撃や砲撃)は、その射撃力が1減じられることを除いては、「やわらかい砂地」は、地形内のグループが、攻撃を受けた場合も、攻撃を行う場合も、与える地形効果はない。「やわらかい砂地」はシナリオの勝利条件にある「射撃力を減らせる地形」にはならない。装甲戦闘車両(AFV)は「やわらかい砂地」に入ることができるが、直ちに左2コラムシフトしてボクチェックを行わなければならない。全ての歩兵砲は、「やわらかい砂地」に入った直後や、その後に「やわらかい砂地」内で移動カードを使ったら直後にモラルチェックを行なわなればならない。他の「湿地」ルールはそのまま使用する。

52.16 森林/オアシス:「森林」カードは非機能カードと扱い、使用されずにもしくはRPC/RNCとして引かれて捨て札となった「森林」カードは取り除く。しかし、「森林」カードを持ったプレーヤーはそれを地形カードとして使用することを試みれる。地形配置後、プレーヤーは地形カードをオアシスとして残して使用するために黒のRNCを引かなければならない。もし赤のRNCを引いたなら、「森林」カードは蜃気楼となり、移動中のグループから遠ざかり、取り除かれる。使用に成功した「オアシス」カードは、その後、前述の方法で使用することに失敗するか、または捨て札/RPC/RNCと引かれるまで、ゲームに残る。「オアシス」は防御側が、安全な水源を確保したことで、モラル値とパニック値を+1増加する効果を除いて、「森林」と全ての点で同等である。

52.17 障壁/尾根:「障壁」は低い尾根と扱うが、「障壁」ルールは変わらない

52.2 塹壕構築:沙漠では、表面の自然岩のため塹壕構築が無理な場合や、構築中塹壕に砂が流れ込むため、塹壕構築は困難である。このため、塹壕構築の試みは0のRNCではなく、1のRNCが必要である。

52.3 故障:沙漠では兵器をきれいに保つことが困難なため、全ての兵器はより頻繁に故障する傾向がある。このため、全ての故障値の故障範囲が1増える;例えば、x6はx5-6に、X5-6はX4-6になる。

52.4 砂嵐:沙漠での激しい砂嵐は、両軍に対して公平に、視界を悪くし、兵器を詰まらせ、全ての戦闘を停止させる。砂嵐が発生したときはいつでも、シナリオは直ちに終了し、この時点で勝利得点を計算する。プレーヤー砂嵐のために山が終了する毎にRNCを1枚引かなければならない。もしRNCが赤の6ならこの時点でシナリオは終了する。

53. シナリオ- (3.1項のエラータで修正あり)

 フランス軍とイタリア軍は戦力を追加することにより、大半のUP FRONT/BANZAIのシナリオに加えることができる。イタリア軍は歴史的には、イギリス軍、アメリカ軍、ロシア軍、フランス軍(3.1項のエラータでイタリア軍はドイツ軍と対戦可能に修正された)と対面できる。ビシーフランス軍がイギリス軍、アメリカ軍と戦ったが、フランス軍はドイツ軍とイタリア軍との戦闘に制限される(3.1項のエラータで、ビシー・フランス軍は、アメリカ軍、イギリス軍と対戦可能に修正された)。日本軍とフランス軍は1940年9月と1945年3月にインドシナで戦っている(3.1項のエラータで、フランス軍は、日本軍とも対戦可能に修正された)。沙漠ルールの使用は、歴史的な背景を最小限に、プレーヤーの選択にまかされる。
 対戦車副次兵器の所有はシナリオの定義(21.11項)によって制限される。DYOシナリオでは、アメリカ/イギリス/フランス軍の分隊は最大1個、全ての枢軸国の分隊は2個、ロシア軍の分隊は3個に制限される。無線器は対戦車兵器とはみなさない。分隊は爆薬を1個しか持つことができない。歩兵砲と装甲戦闘車両(AFV)はこの制限に対して数えない。

新しい国籍の無作為増援表(48.3)は下記の通り。

RNC フランス イタリア
0   狙撃兵 狙撃兵
1   10,11 8,17
2   12,15,23 18,19,20
3   16,24,17,* 22,23,24,*
4   18,22,19,20,* 22,18,17,23,*
5   35 31
6   31 33

歴史的なマッチアップは下記の通り(3.1項エラータ)

国籍独国日本伊国米国英国露国仏国
独国--
日本--
伊国--
米国--
英国--
露国--
仏国--

翻訳:Kazuhiro Ueda
Original documents: (C)1989 Avalon Hill Game Company.


2. UP FRONT
付録C 極北/冬季戦線
付録E 誤訳/誤植と追加/改訂
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