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1984 ラウンド・バーニアン

Round Vernian VIFAM [Tsukuda Hobby]

"Round Vernian" was designed by Atsutoshi Okada, and published from Tsukuda Hobby in 1984. The game simulates a tactical space battle between children and adults aboard large humanoid robots called "Round Vernian" using a pilot point system. It is based on Japanimation's "Round Vernian VIFAM".

 銀河漂流バイファムは1983〜84年にオンエアされたSci-Fiアニメーションで、ジュール・ベルヌ(Jules G. Verne)著の「十五少年漂流記(Deux Ans de vacances)」とネビル・シュート(Nevil Shute)著の「パイド・パイパー(Pied Piper)」を合わせたような作品である。ロボット・アニメとしては機動戦士ガンダムが有名ですが、バイファムが肩のバーニアを噴かして機動する姿と全英文歌詞のオープニング曲は、当時のお気に入りでした。Fig. 1は私の持っている「ラウンド・バーニアン」である。ボックスアートはアニメーションの絵が用いられ、マップの背景として描かれている宇宙が美しく、カウンターも綺麗に彩色されており、アニメ・ファンには嬉しい作りなのだと思う。

 ラウンド・バーニアンはAir Force [AH]のようにプレーヤーが、1機づつ機体性能表に従って移動計画を記入するゲームある。このゲームの特徴はパイロット・ポイント(PP)を初めて導入した点にある[1]。パイロット・ポイントはパイロットの注意力を表す数値で、新兵で11〜15 PP、ベテランで24〜32 PPと能力/経験で値が大きくなるように設定されている。ラウンド・バーニアンではパイロット・ポイントを「操縦」「レーダー」「モニター」「パネル」「命中」「回避」「無線」に分配する。更にECM / ECCMが機体にポイントとして導入されているため、2種類のポイントを9ヶ所に割り振る必要があった。しかもPPの配分が少ないと操作ミス、見落としや故障が発生する位、PPの配分を重視していた。

 移動は慣性移動に移動計画した推力をベクトル演算する慣性移動システム(国内ではドッグファイト[ツクダ]で初導入された、Mayday [GDW]やTriplanetary [GDW]のようなベクトル演算式の移動システム)で、敵との相対位置、相対速度と命中、回避のPPが戦闘に影響するため、かなり面倒なゲームでした。実際、後の作品、例えばガンダム・ヒストリーでは、ベテランで3 PP、配分先も「確認」「命中」「回避」の3つに簡素化されている(ECM / ECCMもなし)。

 ラウンド・バーニアンは、"Board Game Geek"にも登録されているが、評価は5.5とかなり厳しい。


Fig. 1 Game components of "Round Vernian VIFAM"
The map boards are printed with a hexagonal grid and comes with robot data cards and recording sheet.

Reference

[1] No name: TACTICS Mgz. Jpn. No. 18, pp. 66 (1984).


3. Other Sci-Fi Games
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