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星域マップ作成戦略

The Strategy of Modular Board in the Dark Nebula

 GDWは、1980年にImperiumの姉妹ゲームと言えるDark Nebulaを出版し、1983年に2nd editionとして再版している。日本では、1982年にホビージャパンが小箱版Dark Nebulaを輸入し和訳を付けて販売し、2005年に国際通信社がRPGamer誌 Vol.9の付録として「ダークネビュラ」日本版を出版、2021年にはボックス版として再販した [1-3]。

 Dark Nebulaは、経済ルールのある戦略級ウォーシミュレーションに初めて Modular Boardが取り入れられたゲームである (Variable Set-upのSci-FiゲームはCosmic Encounter (1977)が有名)。Dark Nebulaのモジュラーボードは、マップ3枚で完成するゲーム・ボード(確率1.79 %)は6通りの配置があり、マップ4枚で完成するゲーム・ボード(確率5.36 %)では242通りの配置がある。マップを引く順番の組み合わせは30336通り、マップの配置パターンは1309通りの組み合わせがある。意図的に配置しない限り同じゲーム・ボードで戦う可能性は皆無である。そして勝利条件が完成したゲーム・ボードと密接に関係しているため、その配置は重要である [4-8]。

 ここではSci-Fi RPGトラベラーに合わせて、完成したゲーム・マップは星域マップ(Subsectors map)、マップ1枚を星図(Star map)と呼ぶ。Fig. 1にDark Nebulaの8枚の星図をヘクス番号順に並べた星域マップを示す。この星域マップは上段は左から右に、Vecinos (Vc)星図、Dark Nebula (DN)星図、Moralon (Mr)星図、Aslan Hierate (AH)星図と配置し、下段は左から右にSolomani Quadrant (SQ)星図、The Fastnesses (Ft)星図、Bright Star (BS)星図、Rift Routes (RR)星図と配置してある。Table 1に各星図 (Star map) の名称とその下に括弧書きで略称を示した。また各星図内の第1種惑星地表ボックスと第2種惑星地表ボックスの数、第3種星系の数を合わせて示した。星図上の方向はヘクス番号の下二桁が小さくなる方向を上、上二桁が大きくなる方向を右とした。


Fig. 1 A Dark Nebula map for setting basics
The 2 by 4 map configuration is set up the hexagon numbering lines up.

Table 1 Number of systems in the star maps

Star-map Primary
System
Secondary
System
Tertiary
System
Vecinos
(Vc)
152
Dark Nebula
(DN)
043
Moralon
(Mr)
260
Aslan Hierate
(AH)
242
Solomani Quadrant
(SQ)
361
The Fastnesses
(Ft)
160
Bright Star
(BS)
131
Rift Routes
(RR)
050

各星図の特徴

 最初に星域マップを構成する各星図の特徴を説明する。星図は必須3枚(SQ, AH, DN)、第3種星系有2(4)枚(AH, DN, BS, Vc)、他3枚(Mr, Ft, RR)に分けることができる。

ソロマニ・クアドラント(Solomani Quadrant: SQ)

 ソロマニ勢力の本拠地星図で、星図内の収入合計が18 RUである。SQ星図は星図下端および左端に接続するジャンプ・ルートがない。このため、他の星図を配置できるのは星図右と星図上である(正確には星図左にRR星図を配置することができる)。星図右端に接続するジャンプ・ルートは第1種星系GAZZAINを始点とし、星図上端に接続するジャンプ・ルートは第2種連星系Kamat / Rishiを始点としている。そしてGAZZAINとKamat / Rishiは1ジャンプで結ばれているためSQ星図は守り易い。GAZZAINはB2の整備・出撃拠点であり、Kamat / Rishiは中小艦隊の停泊地に適している。SQ星図上にBS星図を配置すると第3種星系DAANARNIまでが、Vc星図を配置すると第3種星系DUDAKIJUNIBORまでが実質的なソロマニ勢力圏となる。アスラン勢力プレーヤーは、SQ星図からの接続にタンカーが必要となるように、SQ星図右にBS星図、SQ星図上にND星図を配置すると、ソロマニ勢力の収入圏を狭めることができる。

アスラン・ヒエラート (Aslan Hierate: AH)

 アスラン勢力の本拠地星図で、星図内の収入合計が12 RUである。AH星図は星図上端および右端に接続するジャンプ・ルートがないため、他の星図を配置できるのは星図左と星図下である(正確には星図右にVc星図を配置することができる。しかしジャンプ・ルートが接続する形でAH星図の右にVc星図、またはVc星図の左にAH星図を配置することは非常に珍しいことである)。AH星図下端に接続するジャンプ・ルートの始点には第3種星系BORSがある。従ってAH星図左に星図を配置しないとBORSにタンカーを配置することが必須となる。アスラン勢力プレーヤーはAH星図左端に接続するジャンプ・ルート上に第3種星系が無い、または無い領域が広くなるように星図を配置する必要がある。少なくともAH星図左に第3種星系があるBS星図、Vc星図、ND星図を配置する/されることは避けるべきである。逆にソロマニ勢力プレーヤーは、AH星図下に他の星図を配置する、もしくはAH星図左にBS星図かVc星図を配置するとアスラン勢力の進出を妨害できる。

ダーク・ネビュラ (Dark Nebula: DN)

 星域マップ作成で必ず含まれる星図で、星図内には第2種惑星地表ボックスが4個あるが、星図端に接続するジャンプ・ルート上に第3種星系TAIDANAN1があるため、膨大な資源が発見されない限り、この星図に収入源としての価値は無い(あってもOsaだけである)。探査で得られる科学技術に関しては既に述べた[9]。ここではDN星図の第3種星系TAIDANAN1の戦略的価値を検討する。

 DN星図は、星図下端に接続するジャンプ・ルートの始点には第3種星系N1 があり、星図上端、右端に接続するジャンプ・ルートの始点に第3種星系TAIDANAがある (またTAIDANAから星図左端に接続するジャンプ・ルート上に第2種星系Osa星系がある)。特にN1TAIDANAを経由しないと他の星図に移動できない。星図上端/右端 ~ TAIDANA ~ Osa ~ 星図左端のルートはBS星図やVc星図と同じ程度の移動/接続障害である。しかしTAIDANAからN1に抜けるジャンプ・ルートは、1ターンで1個艦隊(スタック)しか通過できない上に、タンカーを1ターン拘束する、移動効率と経済効率の両方が低い、実質的なに使えないジャンプ・ルートである。

TAIDANA からN1 に抜ける代表的な手順
第1移動フェイズにTAIDANAでタンカー(AO)の移動を終了させる。その後、通過艦隊をTAIDANAに移動させて、移動終了したタンカー(AO)から燃料補給をうけ、TAIDANAからN1までジャンプ移動する。通過艦隊はN1で燃料補給を受けられないので移動を終了する。
第2移動フェイズにTAIDANAのタンカー(AO)はN1にジャンプ移動し移動を終了する。その後、通過艦隊はN1で移動終了したタンカー(AO)から燃料補給をうけ、N1 からジャンプ移動する。
TAIDANA からN1 を通過できる宇宙船は1スタック/ターンである。更に1 個艦隊しかないタンカー(AO)をDN星図内に留め置くことになり、他の第3種星系を経由する接続を維持できなくなる(収入減になる可能性が高い)。

 DN星図は第3種星系と暗黒星雲内のジャンプ・ルート(破線のジャンプ・ルート)により、第1〜2ターンの移動で決まる最初の支配領域に大きな影響を与える。またDN星図とAH星図は星域マップに必ず含まれるため、星域マップは少なくとも第3種星系が2個含まれる。宇宙艦の移動力に制限のないDark Nebulaでは、第3種星系の位置が宇宙艦の移動を制限する。特に星域マップ作成でのDN星図の配置は、第3種星系の位置を決めるため、戦略的に重要である。

ブライト・スター (Bright Star: BS)

 第3種星系DAANARNIが「輝く星」としてジャンプ・ルートの交点に位置するBS星図は、DAANARNIから星図下端に接続するジャンプ・ルート上に第1種/第2種連星系 RIM / Alisがあるため、星図内の収入合計は7 RUと少ないが要衝となりやすい。しかし、ジャンプ・ルートの交点にある星系がRIM / AlisではなくDAANARNIのため、ImperiumのNUSKU / Dushaamほど戦略拠点としては使えない。BS星図を上下に貫くジャンプ・ルートを幹線ルートとする場合、下側に拠点を持つ勢力にとってDAANARNI - RIM / Alis は強固な防衛拠点となる。

 SQ星図の上にBS星図を配置するとSQ星図防衛の出城として使い易い星図である。幹線ルートがBS星図を左右に貫くジャンプ・ルートの場合、DAANARNIにタンカーを配置してRIM / Alis からの5 RUを得るよりも、交通の要衝となっている他の第3種星系にタンカーが配置される場合が多い。

ベシノス (Vecinos: Vc)

 スペイン語で「隣人」を意味する星図名のVc星図は、第1種星系BULANの隣接ヘクスに第2種星系Changaが、第2種星系Irbevの隣接ヘクスに第3種星系JUNIBORがある。Vc星図は星図左端に接続するジャンプ・ルートが無いため、他の星図を配置できるのは星図上、星図右と星図下である(正確には星図左にAH星図を配置することができる)。しかし星図上端に接続するジャンプ・ルート上には第3種星系DUDAKIが、星図右端に接続するジャンプ・ルートの始点には第3種星系JUNIBORがある。星図下端に接続するジャンプ・ルートの始点は第2種星系Irbevであり、このジャンプ・ルートだけが第3種星系を通過することなくBULANに接続できる。この場合の収入は8 RUである(星図内の収入合計は9 RUである)。また、星図上端から星図右端への通過は移動効率が低いため、第1種星系BULANと第2種星系Changaを使った防衛線が構築される場合が多い。

Eski星系
Eski星系から星図左端に接続するジャンプ・ルートが印刷されてないことは、良く見落とされる[10, 11]。星図上で同じ相対位置にあるBright Star星図のHazara星系は、星図左端に接続するジャンプ・ルートが印刷されているので違いは確認できる。
対戦するプレーヤーが同意するのであれば、ジャンプ・ルートがあると見なしても良い。

モラロン (Moralon: Mr)

 Mr星図は、第1種星系VALKAとGODOROがあり、星図内の収入合計が14 RUもある。各勢力とも本拠地近くに配置したい星図で、その名の通りプレーヤーの「士気」にも影響しそうな星図である。星図の上端に接続するジャンプ・ルートの始点であるVALKAと星図の右端に接続するジャンプ・ルートの始点である第2種惑星Enjiwaの間にジャンプ・ルートが無いことも、この星図の特徴の1つである。また星図左端に接続するジャンプ・ルートの始点である第2種惑星OjaはVALKAと隣接しているので、VALKAに配置した中立国モニター艦を亜光速移動させて、Ojaの防衛に使用するのも良いアイデアである。

ザ・ファストゥネス (The Fastnesses: Ft)

 Ft星図は、星図中央に第1種星系MIZAHがあり、Ft星図端に接続する4本のジャンプ・ルートの始点には4個の第2種星系(左端: Tangga, 右端: Kov, 上端: Salia, 下端: Simba)があり、MIZAHを守る出城、星図名が示す「砦群」となっている。星図内の収入合計は10 RUと本拠地星図を除いて2番目に多い星図である。

リフト・ルート (Rift Routes: RR)

 RR星図は、星図右端に接続するジャンプ・ルートが無いため、他の星図を配置できるのは星図上、星図下と星図左である(正確には星図左にSQ星図を配置することができる)。星図内の収入合計は5 RUと少ないが、星図左端から星図上端への移動が最小ジャンプ数である(DN星図も星図右端から星図上端への移動が最小ジャンプ数だが経由する星系が第3種星系のため、RR星図のほうが使い勝手ガが良い)。RR星図は第3種星系を経由すること無く他の星図と星図を結ぶ通路としての意味しかない。

勝利条件と星域マップ

 Dark Nebulaの勝利条件は、

  1. 連続4プレーヤーターンの間、Dark Nebula星図内の全惑星地表ボックスを支配下に置く
  2. 連続4プレーヤーターンの間、少なくとも相手の2倍の数の惑星地表ボックスを支配下に置く
  3. 連続2プレーヤーターンの間、相手の首都(第1種惑星地表ボックス)を支配下に置く

がある[4-8]。勝利条件3は別として、勝利条件1と勝利条件2は両立しない。AH星図とSQ星図を結ぶジャンプ・ルートにDN星図を通過するジャンプ・ルートが無ければ勝利条件1、有れば勝利条件2となるため、星域マップが完成した時点で片方に決まる。唯一、星域マップ完成前に勝利条件が決まるのは、DN星図より先にAH星図とSQ星図が引かれた場合である。DN星図より先に2枚目の本拠地星図が引かれた時点で自動的に勝利条件2に決まる。

 アスラン勢力プレーヤーとソロマニ勢力プレーヤーは、どちらかの勝利条件を達成し易いかを考えて星域マップを作成する必要がある。ここではDark Nebulaの勝利条件と星域マップの関係について考える。

勝利条件1

 勝利条件1が適用される星域マップは、SQ星図〜DN星図〜AH星図とジャンプ・ルートで結び、DN星図を迂回するジャンプ・ルートが無いことが条件になる。この星域マップではDN星図の惑星地表ボックスに先着し、星図端に接続している第2種星系Osaと第3種星系TAIDANAN1から更に前進するか、素早く防御体制を構築した方が有利になる。

 この星域マップでの初動は、SQ星図〜DN星図間、DN星図〜AH星図間に存在する第3種星系の数が大きく影響する。DN星図以外の第3種星系は、AH星図、BS星図、Vc星図にあるため、SQ星図〜DN星図間とDN星図〜AH星図間の第3種星系の数は、0-4〜3-0、1-3〜3-1、2-2の14通りある。またDN星図への接続は、アスラン勢力が第2種星系Osaでソロマニ勢力が第3種星系TAIDANA、ソロマニ勢力がOsaでアスラン勢力がTAIDANA、両方がTAIDANA、アスラン勢力がTAIDANAでソロマニ勢力が第3種星系N1、ソロマニ勢力がTAIDANAでアスラン勢力がN1の5通りである。
 Dark Nebulaのユニット・リストにはタンカー(AO)が1個艦隊しかない。このためアスラン勢力が第1ターンの第1移動フェイズにDN星図の第2種惑星地表ボックスOsa またはN3 (またはN5)に先着できるのは、DN星図(含むTAIDANAまたはN1 )とAH星図(含むBORS)の間を結ぶジャンプ・ルート上の第3種星系の数が1以下の場合である。またDN星図とAH星図間の第3種星系の数が2個の場合、アスラン勢力は第1移動フェイズにDN星図のTAIDANAまたはN1 まで到達できる。アスラン勢力が第1移動フェイズにN1 まで到達した場合、アスラン勢力は第2移動フェイズにN3(またはN5)に先着できる。

 アスラン勢力が第1移動フェイズにDN星図のN1 まで移動しなかった場合、Fig. 2(a)に示す星図配置ならソロマニ勢力はリアクション移動フェイズにDN星図のN1 を通過して第2種惑星地表ボックスN2に先着できる。またFig. 2(b)~(d)の3パターンの星図配置ならソロマニ勢力はリアクション移動フェイズに DN星図のN1 に到達できる。

 アスラン勢力が第1移動フェイズにOsaまで移動しなかった場合、Fig. 2(e)と(f)の2パターンの星図配置ならソロマニ勢力はリアクション移動フェイズにDN星図の第2種惑星地表ボックスOsaに先着できる。


Fig. 2 Map configurations that the Solomani fleet can reach the Dark Nebula star-map by reaction movement phase
(a) The fleet can reach to secondary surface box of "N2" system. (b), (c) and (d) The fleet can reach to "N1" tertiary system. (e) and (f) The fleet can reach to secondary surface box of "Osa" system.

 Fig. 2の星図配置でソロマニ勢力がDN星図内の星系に向けてリアクション移動しない場合、またはFig. 2以外の星図配置の場合、DN星図とAH星図を結ぶジャンプ・ルート上の第3種星系数が2個でも、アスラン勢力は第1移動フェイズにDN星図のTAIDANAまたはN1 まで到達し、第2移動フェイズにOsaまたはN3(またはN5) に先着できる。

 アスラン勢力はAH星図から離れた位置にDN星図を配置した方が支配領域を拡大できるが、ジャンプ・ルート上に第3種星系が存在する可能性が増加する。またDN星図をSQ星図に近い位置に配置した方がソロマニ勢力の支配領域を制限できる。DN星図とAH星図を結ぶジャンプ・ルート上の第3種星系の数を2個以下にできると、アスラン勢力は、DN星図内の第2種惑星地表ボックスに地上部隊を先着させることができ、勝利条件1で戦うゲームを優位に進めることができる。

 ソロマニ勢力はFig. 2の星図配置の場合、DN星図とSQ星図が接近しているため、ソロマニの勢力圏内の第1種惑星地表ボックスが少なくなり、収入的劣勢になる可能性が増加する。それを避けるにはSQ星図の上端、またはRR星図の下端に接続するジャンプ・ルートに、第1種惑星地表ボックスを含む星図を1枚以上接続するように配置すると良い。勝利条件1達成するには、暗黒星雲内のジャンプ・ルート(破線)を開拓しながら進む必要があり、時間が必要である。そのため、ソロマニ勢力はDN星図の惑星地表ボックス1個(主にOsa)を早く占領し、アスラン勢力の勝利条件1達成を阻止する必要がある

勝利条件2

 最初にアスラン勢力が、第1ターンのアスラン勢力プレーヤーターン中にソロマニ勢力をSQ星図に閉じ込めて、他星図の惑星地表ボックスを12個占領し、その状態を第3ターンのアスラン勢力プレーヤーターン終了時迄維持(して勝利)する可能性を考える。アスラン勢力が初期配置部隊に地上軍8個と輸送艦4個艦隊を含めると、艦隊規模は16 RU相当となる。ソロマニ勢力の初期配置部隊は地上軍3個と3TRを除いた艦隊規模は31~28 RU相当である。第2ターンに受領する生産部隊は、アスラン勢力22 RU、ソロマニ勢力28 RUである。従って大凡、アスラン勢力が艦隊規模38 RU、ソロマニ勢力が艦隊規模59~56 RUである。この規模のソロマニ艦隊を第2ターン終了時迄、SQ星図に閉じ込めること、第2ターン中にソロマニ勢力が支配する惑星地表ボックスの2倍の惑星地表ボックスをアスラン勢力が支配しておくことは、あまり現実的とは言えない。つまり奇襲で決着は、ソロマニ勢力プレーヤーが地上部隊を多く購入し、艦隊戦力が貧弱な場合に限られる。逆説的に、ソロマニ勢力プレーヤーは初期配置として購入する40 RUでは、アスラン勢力の艦隊規模16 RUの攻撃艦隊に勝利できるように、2倍の艦隊規模32 RU、ドレッドノート(B1) 1個艦隊を含8個艦隊以上の艦隊を編成しておきたい。

 次に星域マップを構成する星図枚数毎に勝利条件2を満す条件を考えるため、両勢力の支配可能な惑星地表ボックスの上限を確認する。ソロマニ勢力の地上部隊は全部で12個、内訳は一般兵7個師団(以後7RTと表記)、降下兵3個師団(以後3JTと表記)、戦車兵2個旅団(以後2ATと表記)である。支配できる惑星地表ボックスの数は、SQ星図の惑星地表ボックス9個、地上部隊を配置する惑星地表ボックス12個、輸送艦5個艦隊(以後5TRと表記)と偵察艦4 個艦隊(以後4SCと表記) を惑星地表ボックス9個に配置して、合計30個の惑星地表ボックスが上限と考えられる。

 アスラン勢力の地上部隊は12個、内訳は4RT、3JT、2ATと惑星防衛マーカー3個(以後3PDMと表記)である。支配できる惑星地表ボックスの数は、AH星図の惑星地表ボックス6個、地上部隊を配置する惑星地表ボックス12個、更に4TRと5SCを惑星地表ボックス9個に配置して、合計27 個の惑星地表ボックスが上限と考えられる。

戦闘機(日本版オプション)
日本版オプションで、アスラン勢力は母艦(MS) x 2と戦闘機(F) × 6が追加され、ソロマニ勢力は母艦(MS) x 1と戦闘機(F) × 7が追加される。つまり最小コストで 支配できる惑星地表ボックスがアスラン勢力は6個、ソロマニ勢力は7個増加する。実際には、母艦に搭載できない戦闘機が惑星地表ボックスに配置されるため、ソロマニ勢力だけが4個増える (アスラン勢力は母艦と戦闘機を機動部隊2個艦隊として使うため、戦闘機が惑星地表ボックスの守備隊として配置されることは稀である)。

AH星図、SQ星図とDN星図を除く各星図1枚に含まれる惑星地表ボックスは4~8個、星図1枚には平均6個の惑星地表ボックスが含まれている。

 アスラン勢力は地上部隊数とAH星図内の惑星地表ボックス数から星図3~4枚が望ましいが、星域マップの大きさの期待値は6.75枚なので、勝利条件2で戦うゲームではアスラン勢力は、勝利条件2で勝利するよりも、勝利条件3で勝利する方が易しい

 ソロマニ勢力は星図1枚を単独支配すると、ソロマニ勢力が支配する惑星地表ボックスが13個を超えるため、アスラン勢力が勝利条件2での勝利を拒絶できる。ソロマニ勢力はSQ星図の裏庭に星図(できれば第1種惑星地表ボックス)を配置すると勝利条件2を狙い易しいうえに、アスラン勢力の勝利条件2達成を妨害できる

勝利条件3

 アスラン勢力プレーヤーにとって勝利条件3を達成する最初のチャンスは、第1ターンにある。第1ターンの第1移動フェイズでSQ星図のGAZZAINとKamat / Rishiを急襲し、ソロマニ勢力の宇宙艦隊を壊滅させ、第2移動フェイズでIcatに進出し、第2ターンの第1移動フェイズにソロマニ首都星系MAADINを占領し、続くソロマニ勢力プレーヤーターンの反撃を凌ぎ勝利条件3を達成する。これを成立させるにはAH星図からSQ星図に移動フェイズ1回で到達する必要がある。この条件は、第3種星系を通過すること無く各勢力の首都星系(KUZU、MAADIN)が接続可能な場合と、第3種星系を1個だけ通過して接続可能な場合である。この条件下では、更にアスラン勢力プレーヤーがSQ星図の出口を封鎖して、他の星図上にある第1種惑星地表ボックスの多くを支配でき、経済的優位を得て、(勝利条件2は無理でも)勝利条件3に向ってゲームを有利に進めることができる。

 ソロマニ勢力は、1ターンにアスラン勢力の奇襲を受けずに占領地を増やし、地上軍9個 + 2TR で守備隊を作り、惑星地表ボックスを占領しつつ、3TR(3JT)でアスラン勢力占領下の惑星地表ボックスを攻略し、アスラン首都星系KUZUを占領し、続くアスラン勢力プレーヤーターンの反撃を凌ぎ勝利条件3を達成する。基本的に先行するアスラン勢力から惑星地表ボックスを奪う必要があるため、経済的優位を持つ必要がある。アスラン勢力はソロマニ勢力より、本拠地星図の収入合計が6 RU少ない。ソロマニ勢力が地上軍を全て第2種星系地表ボックスに配置すると、差は18 RUに広がる。アスラン勢力が全地上軍9個師団/旅団を第1種惑星地表ボックス3個と第2種惑星地表ボックス6個に配置する、または全地上部隊を第1種惑星地表ボックス2個と第2種星系地表ボックス10個に配置して、漸く収入差が0になる。本拠地星図以外に5個ある第1種惑星地表ボックス全てが星域マップに配置される確率は59%なので、ソロマニ勢力はSQ星図外の第1種惑星地表ボックス を1個支配すると同等、2個支配すると優位に立てる可能性が高い。SQ星図の裏庭に第1種惑星地表ボックスを確保するか、速やかにアスラン勢力のSQ星図の出口封鎖を突破し、第1種惑星地表ボックスを確保する必要がある。

接続

 これまで見てきたように星域マップを作成する上で、第3種星系の位置は非常に重要である。勝利条件1では、ジャンプ・ルート上の第3種星系の数とタンカー(AO)が艦隊の移動速度を制限する。勝利条件2では、本拠地星図から第3種星系までが収入となる惑星地表ボックスの範囲だが、タンカー(AO)が配置された第3種星系だけは、星系を越えた先まで収入となる範囲を広げる形で影響する。一方で、接続してない(収入にならない) 惑星地表ボックスでも勝利条件の「支配下の惑星地表ボックス」になることは、ゲームの中で常に意識しておく必要がある。

 AH星図は下端に接続するジャンプ・ルート上に第3種星系BORSがある。AH星図出口の片方にタンカーが拘束される可能性がある事はアスラン勢力の弱点である。 AH星図以外に星図内を通過するジャンプ・ルート上に第3種星系があるのはDN星図、BS星図、Vc星図の3枚である。これら「第3種星系を含む星図」は、自分の本拠地(AH / SQ)星図から離れた位置で、相手の本拠地(SQ / AH)星図に近い位置に配置した方が、大きな収入が得られる支配領域を広くし易い。最悪なのは本拠地星図 に接する形で第3種星系を含む星図を配置され、両方の出口を第3種星系で塞がれることである(他の第3種星系にタンカーを派遣すると収入が本拠地星図のみになる)。タンカーを必要としない接続経路上に多くの第1種惑星地表ボックスを配置することは収入を大きくする可能性なので、星域マップを作成する上で重要である。同様にAH星図とDN星図の位置、BS星図とVc星図の有無と位置も星域マップを作成する上で重要である。

 DN星図には第3種星系が多く含まれているため、暗黒星雲内のジャンプ・ルートを使用しなくても艦隊の足止めになる。第1〜2ターンに決まる最初の支配領域は通過する第3種星系の数が決定的に影響する。従って星域マップに必ず含まれるDN星図の配置は、第3種星系の数という意味重要である。移動力に制限のないDark Nebulaでは、お互いに本拠地(AH, SQ)星図から離れた位置にDN星図を配置した方が、支配領域を広くし易い。

 各本拠地(AH, SQ)星図が引かれた後で、DN星図を配置して星域マップが完成すると自動的に勝利条件2の型になる。最後にDN星図を配置するプレーヤーがアスラン勢力の場合、アスラン勢力が探索可能な、盲腸的な場所にDN星図を配置するのが良策である。この型の星域マップでは、最初にアスラン勢力がソロマニ勢力を押し込み、勝利条件3を満さないとアスラン勢力の勝ち目が薄い。ゲームが長期化するとソロマニ勢力の方が優利になりやすいため、逆転の可能性を得る意味で、ダークネビュラ探査をしておくことになるからである。最後にDN星図を配置するプレーヤーがソロマニ勢力の場合、DN星図を通過しての側面攻撃に備えて防御用SCを配置する必要がないように、攻勢軸から離れた盲腸的な場所やSQ星図の裏庭にDN星図を配置した方が良い。ソロマニ勢力は探査艦(EX)を造るよりも改良型ドレットノート(B2)を造った方が効果的である。

最後の1枚

 星域マップを構成する星図が奇数になる確率は39.3 %、偶数になる確率は60.7 %である。ルール上、アスラン勢力プレーヤーが最初に星図を引く。つまり星図の枚数が奇数の場合、アスラン勢力プレーヤーが星図を配置して星域マップが完成し、偶数ならソロマニ勢力プレーヤーが最後の1枚を配置することになる。基本的に最後の星図が、AH星図、SQ星図、DN星図になる確率はそれぞれ1/3である。これまで考えてきたように、ソロマニ勢力プレーヤーは勝利条件2となるように本拠地星図を配置すると考えると、最後の星図をソロマニ勢力プレーヤーが引く可能性60.7 %の大半とアスラン勢力プレーヤーがDN星図を配置して星域マップが完成する場合13.1%は、勝利条件2になると考えられる。従って星域マップが勝利条件1となる可能性は25~30 %と考えられる。

星域マップ作成手順のハウス・ルール
 最初に本拠地星図を引いたプレーヤーがその勢力を担当し、他方の本拠地星図は誰が引いても担当するプレーヤーが配置する [13]。2枚目の本拠地星図を引いたプレーヤーと星図を配置するプレーヤーが異なった場合、次の星図は"本拠地星図を引いたプレーヤー"が再び引く。
 先に担当する勢力を決めてからゲームを始める場合、対戦相手にソロマニ勢力が最初に星図を引くことを提案する。この方が勝利条件1となる星域マップが形成できる可能性が40 %位になるので、個人的には好みである。

ジャンプ路ループ

 Fig. 1の星域マップは、星図4枚毎 (SQ-Vc-Ft-DN、Ft-DN-BS-Mr、BS-Mr-AH-RR) に星図端のジャンプ・ルートの接続を使って1周できるジャンプ・ルート (以後、ジャンプ路ループと呼ぶ) が3つ形成される。それぞれの周長は 11ジャンプ、10ジャンプ、10ジャンプである。

 Dark Nebulaの元になったImperiumは、SOL ~ NUSKU / Dushaam ~ Karkhar ~ Shuruppak ~ SIRIUS ~ SOLの1周13ジャンプのジャンプ路ループとループ上の第3種星系SIRIUSと第I種/第2種連星系 NUSKU / Dushaamの位置が戦略上の肝になっている。帝国と地球がNUSKU / Dushaamをリアクション部隊のリアクション移動範囲に入れた場合、帝国の反対端のリアクション移動で到達可能範囲はEPSILON ERIDANIとMarkhashiになり、地球の反対端はSIRIUS になる。つまり、両端が重ならない状態が存在するため、防御側に内線戦略の優利性が生じ、攻撃側に外郭移動の不利が生じる。これがImperiumを面白いゲームとした要因の1つと考えている。

 Dark Nebulaではプレーヤーは自身がゲームに勝利するため、自分に有利な星域マップを作ろうとする。しかしゲームとして面白いマップは、自分と相手の両方にある程度の利点、欠点があるマップであって、自分が一方的に有利なマップではない点が、Dark Nebulaを楽しむ上でのマップ生成を難しくしている。

星域マップの分類

 Fig. 3(a)の星域マップはFig. 1からVc、BS星図を除いた星域マップである。Fig. 3(a)は、私が「直結型」と分類する星域マップ で、SQ星図とAH星図の間を接続するジャンプ・ルートが必ずDN星図を通過する星域マップである。

 Fig. 3(b)の星域マップはFig. 1からBS星図とRR星図を除いた星域マップで、私が「σ (シグマ)型」と分類している星域マップである (類似型としてρ (ロー)型がある)。星図4枚(SQ-Vc-Ft-DN) の周長11ジャンプのジャンプ路ループがあるがSQ星図とAH星図の間を接続するジャンプ・ルートがDN星図を必ず通過する星域マップである。TAIDANA ~N1 のジャンプ・ルートが争点となるのは、勝利条件1が適用される直結型: Fig. 3(a)やシグマ型: Fig. 3(b)のような星図の場合だけである。

 Fig. 3(c)の星域マップは、Fig. 1からVc星図、RR星図の星図を除いた、私が「o(スモール・オー)型」と分類している星域マップである。o型はSQ星図とAH星図の間を接続するジャンプ・ルートにDN星図を通過しなジャンプ・ルートがある星域マップのため、勝利条件2が適用される。星図4枚(Ft-DN-BS-Mr) でTAIDANA からN1 に抜けるジャンプ・ルートを含めて10ジャンプの周長のジャンプ路ループが形成されている。しかしTAIDANA ~N1のジャンプ・ルートは移動効率が低いため、牽制以外の目的で使用するプレーヤーは少ない。Fig. 3(c)は、DN星図を通過しない (Ft-Mr-BS) 星図で形成されるジャンプ・ルートが争点となる星域マップといえる。


Fig. 3 Various types of sub-sector maps
(a) The dark nebula star-map has an only jump route between two home worlds on this sub-sector map. (b) This sub-sector map has a jump route loop, but the dark nebula star-map has the only jump route between the two home worlds. (c) This sub-sector map has a jump route loop connecting two home stars, one of which passes through the dark nebula star map and the other does not.

 Dark Nebulaの星図を田の字型に配置して形成されるジャンプ路ループの周長は、星図の組み合わせにより最小で8ジャンプ、最大で14ジャンプのジャンプ路ループが形成できる。周長13~14ジャンプのジャンプ路ループを4枚の星図で作るには、Fig. 4(a)に示すようにVc星図のジャンプ・ルートを巧く使った場合に限られる。ジャンプ・ルートを結びモジュラーボードを接続するため、4枚の星図で1つのジャンプ路ループが閉じることは、Dark Nebulaのマップ作成では避けられない(例外: 特殊な星図配置)。周長が12ジャンプ以下のジャンプ路ループは、ジャンプ路ループの半分以上の領域を支配する優勢な攻撃側も、防衛側同様に内線戦略が利用できる範囲がある。しかし13ジャンプ以上のジャンプ路ループでは円環の半分を越えて攻勢に出ると、攻撃側は外郭移動の不利を受けることになる。そのため周長の大きなジャンプ路ループでは、恒星間塹壕戦が起こりやすい (Imperiumでは、NUSKU / DushaamとSIRIUSの近隣星系が塹壕化しやすい)。

 Dark Nebulaでは、Vc星図以外を使い13~14ジャンプのジャンプ路ループを作る別の方法がデザインされている。Fig. 4(b)に示すように6枚の星図で「 ∞(無限)型」のジャンプ路ループを作り、中央のジャンプ・ルートをDN星図のTAIDANA ~N1のジャンプ・ルートを用いて、TAIDANA ~N1~Salia間のジャンプ・ルートの移動効率を低くし、外周の13~14ジャンプのジャンプ・ルートを実効的なジャンプ路ループとする方法である。この目的で DN星図内のジャンプ・ルートはデザインしてあると考えられる。一方で、8枚の星図のうち6枚を2 x 6に配置し、中央上段にDN星図、中央下段にBS星図、Mr星図、Ft星図しか配置できないため、ジャンプ路ループ の一方の争点がTAIDANAに、他方がDAANARNI、Oja、TanggaかKovになるため、星域マップの類似性を感じるかもしれない。しかし、TAIDANA ~N1のジャンプ・ルートが恒星間塹壕の迂回ルートなる可能性がある点は戦略的に見逃せない。


Fig. 4 The sub-sector maps contain a jump route loop circumference of 13 jumps
(a) This sub-sector map contains a jump route loop circumference of 13 jumps using 4 sheets of star-maps. (b) This sub-sector map contains two jump route circles consisting of six star-maps. However, the star-map has degenerated into a jump route loop circumference of 13 jumps.

 ほとんどのDark Nebulaのプレイでは場合、アスラン勢力が最初に拡張し、ソロマニ勢力がアスラン勢力の支配領域に侵攻する形になる。ジャンプ路ループを作る場合、攻守の関係からソロマニ勢力は小さなジャンプ路ループを、アスラン勢力は大きなジャンプ路ループを作る様に星図を並べるのが良い方針になる。

 以上の条件から、各プレーヤーは以下の指針に従って星域マップを作成する必要がある。

 アスラン勢力プレーヤーは、

  1. DN星図を通過しないAH星図とSQ星図を結ぶジャンプ・ルートが無い様にする(直結型やρσ型)。
  2. 1. ができなければ、AH星図とSQ星図を間結ぶジャンプ・ルート上の第3種星系を1個以下にする。
  3. SQ星図に隣接する位置にDN、BS、Vc星図を配置する。
  4. 第1ターンに到達可能な第1種星系の数を、ソロマニ勢力より3個以上多くする。
  5. 周長の長いジャンプ路ループを作る。

 ソロマニ勢力プレーヤーは、

  1. SQ星図の裏庭を作り星図を1枚以上配置する。
  2. DN星図を通過しないAH星図とSQ星図の間を結ぶジャンプ・ルートをつくる(o型や∞型)。
    1. DN星図を通過しないAH星図とSQ星図の間を結ぶジャンプ・ルートが第3種星系を2個以上通過するように星図を配置する。
    2. DN星図を通過するジャンプ・ルートがOsa、N1を通過しない場合は、第3種星系を1個以上通過するように星図を配置する。
  3. AH星図の左にDN、BS、Vc星図を配置する。
  4. 周長の短いジャンプ路ループを作る。

特殊な星図配置

 最後に、Dark Nebulaの星域マップの作成から、長い周長のジャンプ路ループを形成してみた。Fig. 5(a)としてDN星図のTAIDA NA ~ N1 を不通ラインと考えて周長を最大化 (19ジャンプ) した「∞型」の星図配置である。Fig. 5(b)は、中段左にRR星図、中段右にVc星図を隣接して配置することで、Amani と Eski の間にジャンプ・ルートが無いことを使って空き領域を作り、その上下に各2枚の星図を配置して、周長21ジャンプの大型ジャンプ路ループを含んだ「 0(ゼロ)型」の星域マップを作った例である。この配置では周長18~21ジャンプのジャンプ路リングが形成できる。Fig. 5(c)はDark Nebulaで実現可能な最大周長のジャンプ路ループ(周長:24ジャンプ) である。Fig. 5(c)に示した特徴的な「 O(オー)型」の星図配置をすることで、中央に空き領域を作り、巨大なジャンプ路ループ (周長: 19~24ジャンプ) を形成できる。


Fig. 5 Sub-sector maps with a jump route loop that has one long circumference
(a) The sub-sector map has degenerated into a jump route loop circumference of 19 jumps. (b) This map has a jump route loop circumference of 21 jumps. (c) This map has the longest jump route loop circumference.

 Dark Nebulaの星図配置を考えると、色々な形の星域マップが生成できる。プレーヤーで同意/協力して新しい星図配置を考えて作った星域マップで対戦すると、マップ作成時には予想もしなかった場所が争点となったり、要衝になったりして、感想戦を含めてゲームを更に楽しめるはずである。面白い星域マップとなる星図配置や組み合わせを思いつかれたなら、ぜひ教えて私にも欲しい。

Acknowledgement

Thanks to Mike Ptak for redesigning and uploading the "Dark Nebula Redux Maps" used in the map configuration figures.

References

[1] T. Takanashi: TACTICS Mgz. Jpn. No. 4, pp. 36 (1982).
[2] K. Tanaka: RPGamer Jpn. Ed. No. 9, pp. 10 (2005).
[3] K2 Home Page: https://commandmagazine.jp/other/etc/darknebula/index.html.
[4] Dark Nebula rules booklet (GDW: 1980).
[5] Dark Nebula rules booklet (GDW: 1983).
[6] Dark Nebula rules booklet (Hobby JAPAN Co.: 1982).
[7] Dark Nebula rules booklet: RPGamer Jpn. Ed. No. 9 (2005).
[8] Dark Nebula rules booklet (Kokusai-tsushin Co.: 2021).
[9] K. Ueda: Dash's clinic: Imperium "Dark Nebula" (2021).
[10] R. Hayami: RPGamer Jpn. Ed. No. 9, pp. 12 (2005).
[11] G. Haberberger: Board Game Geek/image/899478
[12] P. Sommer: Board Game Geek/image/53022
[13] J. Beeler: Board Game Geek/thread/900024

更新履歴
・内容が増えたので論文構成を見直し分割。(2023/08/06)

1. Imperium
付録B ダークネビュラ (前頁)
付録C 暗黒星雲を越えて
Dash's Clinic: All right reserved by Kazuhiro Ueda, 2021, 2023.

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