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ダークネビュラ

Dark Nebula

 GDWは、1980年にImperiumの姉妹ゲームと言えるDark Nebulaを出版し、1983年に2nd editionとして再版している。日本では、1982年にホビージャパンが小箱版Dark Nebulaを輸入し和訳を付けて販売し、2005年に国際通信社がRPGamer誌 Vol.9の付録として「ダークネビュラ」日本版を出版、2021年にはボックス版として再販した [1-3]。

 2nd editionの箱に"Dark Nebula is based on the popular, award-winning space war rules introduced in Imperium."と書いてあるように、Dark NebulaはImperiumをSeries 120化(120個のカウンター、12頁の英文ルール、プレイ時間120分以内の枠でデザイン)したものである。Dark Nebulaはルールとプレイ時間削減のため、ImperiumからキャンペーンとInterwar Phaseのルールを削除してある。そして1ゲーム = 1回の戦争とすることで、ゲームの目的と戦争の目標を一致させている。更に小型ゲームの問題点であるゲーム展開の固定化に対する対策として、Modular Mapboard を用いたVariable Set-upとなっている。

Sci-Fi RPG "TRAVELLER"(トラベラー)
Dark Nebulaの基本設定マップ(ヘクス番号順に並べたマップ)は、非公式ではあるがKilrai & Vecinos Subsectors と呼ばれている[4, 5]。トラベラーでは40 × 32パーセクの領域をSector(宙域)、10 x 8パーセクの領域をSubsector(星域)としている。星域(Subsector)の広さはDark Nebulaのマップ4枚に対応しているため、各マップの広さは1/4星域(Quarter-subsector)に相当する。ここではマップ1枚を星図(Star map)と呼ぶ。完成したゲーム・マップの広さは1 ~ 2星域に相当するので、ここでは星域マップ(Subsectors map)と呼ぶ。
尚、国際通信社版はマップ1枚、ここでの星図を星域マップと呼んでいる。
トラベラーでは宙域/星域図上の方向をCoreward / Rimward, Spinward / Trailingとしている。ImperiumのマップはGalactic center (銀河核方向 = Coreward)が示されている(Spinward / Trailing方向はトラベラーの宙域/星域図とは逆向き)。しかし、Dark Nebulaのマップ上には銀河中心方向や銀河回転方向が示されてない。そのため本論文ではヘクス番号の上二桁が大きくなる方向を下、下二桁が大きくなる方向を右と表記する。

ダークネビュラはインペリウムの愚妹か?

 発売当初、Dark Nebulaは問題のあるゲームとして紹介されている[6]。R. Caminoは、ソロマニ勢力の方がアスラン勢力より収入が20%大きいこと、ソロマニ勢力首都星系MAADINが守り易いことを問題点として指摘している。また、ゲーム名になっているダークネビュラ(暗黒星雲)がゲーム中で活用されない(科学技術探索の対象や移動障害にもならず、ただの通り道や盲腸のよう場所に配置されやすい) ことや、似たマップでの似た戦争の繰り返しだが、マップが微妙に違うため、事前検討に適さないゲームという評価を受ける場合がある。

 ゲーム・マップをモジュラーボードで生成すると、先攻側が多くの第1種星系を支配できる、ゲーム初手で後手が本拠地に封鎖される等、後手不利な星域マップが作られやすい。R. Caminoの指摘は、ゲーム・マップをモジュラーボードで生成するために生じる後手(ソロマニ勢力) の不利に対するデサイン的な対策(ハンディキャップ)と私は考えている。

 またDark Nebulaのモジュラーボードは、星図3枚で完成する星域マップ(確率: 1.79 %)は6通りの配置があり、星図4枚で完成する星域マップ(確率: 5.36 %)では242通りの配置がある。星域マップを構成する星図の毎数は期待値で6.75枚、星図を引く順番の組み合わせは30336通りある。星図の配置パターンは1309通り、全体では約1500万の組み合わせがある。意図的に配置しない限り同じ星域マップで戦う可能性は皆無のはずである。マップが変わるImperium風ミニ・ゲームDark Nebulaは、Imperiumを飽きるほどプレイしたプレーヤーが繰り返しプレイすると、マップ作成戦略を含めた新しい気付きが得られると思う。

 Dark Nebula星図は第3種星系N1 からTAIDANA にダークネビュラ(暗黒星雲)を縦断するジャンプ・ルートが使い難いようにデザインされている。宇宙の難所であるダークネビュラを通過するルートを避けるは、シミュレーションとして当然の帰結である。従ってDark Nebula星図の活用度が低いのは当然で、それに不満を感じるのは、Dark Nebulaをシミュレーション・ゲームではなく、ボード・ゲームとして捉えていることに原因がある。

注意: 8枚の星図の中にはマップ端となるものがある。Aslan Hierate星図は右と上、Solomani Quadrant星図は左と下、Rift Routes星図は右、Vecinos星図は左にジャンプ・ルートが繋がってない。特に、Vecinos星図のEski星系とBright Star星図のHazara星系は星図上で同じ左端にあるが、Hazara星系には星図端につながるジャンプ・ルートがあるが、Eski星系にはない。先の組み合わせ数はマップ端を考慮した結果である。

GDW 1st edition [1980]と2nd edition [1983]

 最初にDark Nebula [GDW]の1st edition[7]と2nd edition[8]の違いをまとめる。

1st edition [7, 9]

2nd edition [8, 10, 11]

 1st edition のソロマニ勢力B2はB1より性能が低下しているのに生産費用が上っていた。文明地での整備費3 RUとしてもコスト・パフォーマンスが低くかった。またアスラン勢力B2は生産費用が7 RUなので、他の主力艦と比較して不自然な位コスト・パフォーマンスが高かった。2nd editionでは、ソロマニ勢力B2だけが、生産費用と文明地での整備費が半額に変更された。ソロマニ勢力のB2はB1より性能が低下しているが、7 RUの生産費用コスト、3 RUの整備費用はモニター艦とほぼ同じだが、B2はジャンプ可能なため、建造期間が2ターンとなっている(モニター艦の建造期間は1ターン)。

現在、この変更はゲーム・バランスをソロマニ勢力優勢にしたと考えている。

 2nd editionの中立国との交渉ルールは、結果が同盟/敵対の2値化され、中立維持が無くなり省時間化が図られている。この改定はDark NebulaがSeries 120 (プレイ時間120分)であることを考えると良い修正である。星域マップによっては、先に移動できるアスラン勢力が、マップ上のほとんど中立国と同盟を結べることになるため、星図配置の重要性を高めるとともに、アスラン勢力の経済的不利を緩和している。

第2版の英語版と日本版の違い

英語版 [8]

日本版 [10, 11]

ダークネビュラ2021日本版の「地上戦闘の防御側の定義」は、国際通信社コマンドマガジン編集部判断による修正で、インペリウムのルールに合わせたとのこと。また、収入に関しては「両陣営が滞在する惑星は『継戦中』の場所なので収入が入らないと理解していただけるとわかりやすいと思います」とのこと [13]。
ダークネビュラ2005日本版は、「惑星地表ボックスを支配している側が防御側。その敵が攻撃側となります。この戦闘ではフェイズ・プレイヤー、非フェイズ・プレイヤーという区別は適用されません」に修正された [12]。従って両陣営が滞在する惑星は防御側の収入源となる。
2021日本版の「惑星爆撃表」は、インペリウムの「惑星爆撃表」に合わせたとのこと [13]。2005日本版は「42+」の項目で「サイの目が4」の場合、「無力化」に修正された [12]。
ダークネビュラでの科学技術取得: 膨大な資源(Extensive Resources)の英文は、"The World become a source of RU equal to the roll of one die."である [7, 8]。2005日本版[10]と1982日本語訳[9]は、科学技術取得時に1d6して出た目で、毎ターンの産出量を決める。
2021日本版の「ダークネビュラでの科学的価値: ジャンプ技術と探索艦(探査艦)」は、国際通信社コマンドマガジン編集部判断で修正したとのこと[13]。2005日本版は、英語版と同じ内容に修正された[12]。
収入ルールにあるに本拠地惑星は、具体的には、アスラン勢力の首都星系「KUZU(ヘクス2903)」、ソロマニ勢力の首都星系「MAADIN(ヘクス0418)」とのこと[13]。
英文は "if a player controls the opposing player′s capital for two consecutive player turns, " となっているので、首都星系の第1種惑星地表ボックスを支配するとも解釈できる。
国際通信社に、RPGamer日本版の「お詫びと訂正」[12]との違いを含めた質問を送ったところ、コマンドマガジン編集部から「RPGamer発刊後、いくつかの訂正項目がでておりましたが、そちらの項目も一度白紙に戻して今回制作を行っておりまして、社内で検証を行い不明瞭な部分は部内での判断で作成しておりますので、一部は前作とことなるものとお考えください。」とのメールを受け取った[13]。

ゲーム・ターン手順の先攻プレーヤー変更の影響

 英語版のゲームターンの手順と日本版ゲームターンの手順では、先攻プレーヤーが異なっている。これは国際通信社コマンドマガジン編集部による日本版独自の修正である[13]。一方で、第1ターンは整備不用の特別ルール "Maintenance: Neither player pays maintenance on the first turn of the game."は残っている。またゲーム開始の手順(アスラン勢力が先に配置し、ソロマニ勢力が配置する。その後でアスラン勢力が最初に移動する、"Initial deployment: The Aslanic player deploy first. Following deployment, Aslanic player moves first.") は変更されてない。

 英語版[7, 8]のゲーム開始は、第1ターン後攻のアスラン勢力プレーヤーターン、第2ターン先攻のソロマニ勢力プレーヤーターン、そして第2ターン後攻のアスラン勢力プレーヤーターンと続く。この場合、第1ターンのアスラン勢力プレーヤーターン、生産・整備フェイズだけが整備が不要となる。第1ターンのソロマニ勢力リアクション移動フェイズに、ソロマニ勢力プレーヤーが宇宙艦を第2種星系/第3種星系に移動させると、続くソロマニ勢力の生産・整備フェイズは第2ターンのため、辺境地での整備が必要となる。

 日本版[10, 11]の場合、第1ターン先攻のアスラン勢力プレーヤーターン、第1ターン後攻のソロマニ(人類)勢力プレーヤーターンと続く。第1ターンのアスラン勢力プレーヤーターンと第1ターンのソロマニ勢力プレーヤーターンの生産・整備フェイズで整備が不要となる。極端な例として、ソロマニ勢力プレーヤーが自身のリアクション移動フェイズに、主力艦を第2種星系/第3種星系に移動させても、第1ターンに限り整備不良にならないのである。

 尚、日本版のゲーム・プレイでソロマニ勢力が優利と感じるなら、ゲームターンの手順を英語版に合わせて、後攻プレーヤーをアスラン勢力として、プレイすると良い。第1ターンのソロマニ勢力プレーヤーターン最初に整備が必要となるため、第1ターンのリアクション移動が制限され、少しだけソロマニア勢力が不利になる。

ゲーム・オプション

 国際通信社コマンドマガジン編集部がDark Nebula [10, 11]のルールとImperium [14-16]の差異を、Imperiumに合わせているので、インペリウム[17]を含めた差異、英文解釈の違い等をオプション・ルールとして紹介する。

ゲームの終了 [14-16]

 Dark Nebulaはどちらかの陣営が勝利条件を満たすまで終わらない(オープン・エンド)ゲームである。しかしオープン・エンドとSeries 120のゲーム・コンセプト(プレイ時間120分以内)の相性は悪い。第8ターン終了時点で引き分け休戦とし、ゲームは終了する(休戦理由は、中央政府による総司令官の解任、時空連続体の不安定化、等々)。もし勝敗をつけたい場合は、

  1. Dark Nebula星図を通過しないSolomani Quadrant星図とAslan Hierate星図の間を結ぶジャンプ・ルートが無い場合、アスラン勢力が「Dark Nebula星図内の惑星地表ボックス3個を支配下に置いている」なら、アスラン勢力プレーヤーの辛勝、それ以外は、ソロマニ勢力プレーヤーの辛勝とする。
  2. Solomani Quadrant星図とAslan Hierate星図の間を結ぶジャンプ・ルート路でDark Nebula星図を通過しないジャンプ・ルートがある場合、ソロマニ勢力が「少なくとも相手の2倍の数の惑星地表ボックスを支配下に置いている」なら、ソロマニ勢力プレーヤーの辛勝、それ以外はアスラン勢力プレーヤーの辛勝とする。
  3. 第8ターン終了時点で、相手の首都星系を支配下に置いていても、勝敗判定に影響しない。中央政府からは首都(地方州の州都)星系も国境付近の1つの星系でしかないのである。
Imperiumのターン記録表も10ターンまであるが最長8ターンで休戦となる。9~10ターンの欄は8ターンに生産したユニットを置くために用いる。
Imperiumの戦争と平和(Wars and peace)ルールをDark Nebula用にアレンジして、ゲームを次のアスラン国境戦争に進めるのも、楽しみ方の1つである[Appendix]。

支配マーカー

 基本設定マップでのゲームで、アスラン勢力が弱い(ソロマニ勢力が強い)と感じるなら、以下の支配マーカールールを通用してみると良い。

第1種惑星地表ボックスとワールド、第2種惑星地表ボックスと前哨基地
英文ルールの輸送には、friendly system(containing a friendly world or outpost marker)とあり、経済ルールや初期配置ルールには、world、home worldsとother worldsという表現がある(日本版を作成する際にworld = 惑星地表ボックスに修正された)。Dark Nebulaは、Series 120のカウンター数制限から、Imperiumにあったワールド・マーカーと前哨基地マーカーを無くし、友軍星系の第1種惑星地表ボックスと第2種惑星地表ボックスは、コイン等で支配している陣営を示すデザインを経由して駐屯部隊を置く、今のルールに修正されたと考えられる。そのため第1種惑星地表ボックスに置かれた支配マ一カーをワールドマーカーと、第2種惑星地表ボックスに置かれた支配マーカーを前哨基地マーカーと呼べば、ルールに大きな齟齬は生じない。支配マーカーを用いると支配可能な星系の数が増えるため、アスラン勢力の不利が軽減する。

辺境地での整備 [14-16]

 味方の第1種星系にいない宇宙艦は、サイコロ1個振り、整備値以上が出ると整備に成功する。ただし、味方の第2種星系にいない場合、サイコロの目から1を引く。

Dark Nebulaの辺境地での整備は、味方の第1種星系にいない宇宙艦は、サイコロ1個振り、整備値以上が出ると整備に成功する。ただし、敵の第2種星系にいる場合、サイコロの目から1引く [7, 8]。
ルールの差異は、敵/中立の第1種星系と第3種星系、どちらも支配してない第2種星系にいる宇宙艦の整備が成功するのに必要なサイコロの目に影響する。Dark Nebula [7, 8]では整備値以上で良いが、このImperium [14-16]の整備ルールでは整備値を越える必要がある。

近接防御ミサイル射撃 [16]

 近接攻撃してくる宇宙艦に対する防御射撃として射撃オプションの短距離ミサイル射撃は使用できない。

Dark Nebula 2nd edition [8]はImperium 2nd edition [16]の前に出版されたため、Dark Nebulaのルールでは防御射撃として短距離ミサイル射撃を用いることは可能である。このルールを使用するとソロマニ勢力のSC(0-2-1[1])とDD(0-4-1[2])が更に弱くなる。

戦闘結果と予算 [7-9]

 戦闘結果が予算に影響を与える期間をゲーム中とする。両軍共に巡洋艦以上の宇宙艦が1個艦隊以上参加した宇宙戦の勝者は、予算が1 RU増加し、敗者は予算が 0.5 RU減少する。

Dark Nebulaの英文ルールは、"If both players had least one cruiser or capital ship Participating in a space combat, then winner has his budget increased by 1, and then loser has his budget decreased by 1/2." と予算変化が1ターン限定なのか、ゲーム中有効なのか明記されてない。減額が0.5 RU単位なのでゲーム期間中有効とも考えられる。
RPGamer日本版vol.9のFAQ [12]は、直後のターンにだけ適用するとしている。

惑星防衛マーカー [17]

 惑星地表ボックスに配置できるPDMは1個のみ。

英文ルールには、配置数制限が明示されてない [7, 8]。インペリウム2ndエディション2019日本版ルール[17]では、惑星地表ボックスに配置できるPDMは1個だけと明記された。

首都星系防衛 [17]

 首都星系の恒星ヘクスに敵艦隊が存在する場合、生産された艦隊と部隊は首都星系の惑星地表ボックスにしか配置できない。

英文ルールでは、接続された第1種星系/第2種星系(恒星ヘクス、惑星地表ボックスまたは、その両方)に敵部隊が存在しても、生産された艦隊と部隊はその星系に配置できる(敵の存在は影響しない)。
インペリウム2ndエディション2019日本版ルール[17]では、ワールド・マーカーのある星系の恒星ヘクスに敵艦隊が存在すると、生産された艦隊と部隊は惑星地表ボックスにしか配置できないと修正された。

接続 [14-16, 18]

 惑星地表ボックスが接続可能であるためには、その惑星地表ボックスから首都星(Home World)まで、長さ無制限の連続したジャンプ・ルートによる接続線が引ける必要がある。敵宇宙艦(タンカーと輸送艦は、除く)が存在する星系を接続線のジャンプ・ルートが通過することはできない(始点と終点はOK)。

英文ルールは"Connected means that the player can trace a path from his home world to the system in question via continuous jump routes if that path is free of enemy starships (except transports or tankers)."とあり、接続が妨害されるのは、敵宇宙艦が恒星ヘクスにいるのか、星系(恒星ヘクスと惑星地表ボックスの両方を含む)にいるのか、明確でない[7-9]。ダークネビュラ日本版 [9-11]とインペリウム日本版 [17, 22]は恒星ヘクスとしている。Imperium [14-16]の英文ルールには星系(恒星ヘクスと惑星地表ボックスの両方を含む)と記述してある[18]。

基本設定マップ

 Dark Nebulaを最初にプレイすると、マップ生成の戦略が良く分からず、一方的なゲームになる場合がある。相手が経験者だとその傾向が強い。ゲームとして面白いマップとは、自分と相手の両方にある程度の利点、欠点があるマップであって、自分が一方的に有利なマップではないこともマップ生成を難しくしている。

 Dark Nebulaの基本設定の星域マップは、Fig. 1に示すように、8枚の星図をヘクス番号順に並べた星域マップである。この星域マップは、1ターンのアスラン軍による奇襲からの流れで、アスラン勢力が2+4個の第1種星系と4+2個の第2種星系を支配(一般兵と戦車兵が惑星地表ボックスに駐屯。収入: 40 RU)し、ソロマニ勢力が3+1個の第1 種星系と6+8個の第2種星系を支配(一般兵と戦車兵が惑星地表ボックスに駐屯。収入: 40 RU)して、相手の2倍の惑星地表ボックスを支配/相手の首都星系を占領で勝敗を決するゲーム用にデザインされた良いマップである(若干、ソロマニ勢力優位)。


Fig. 1 A Dark Nebula map for setting basics
This map is set in hexagon numbering order. The winner of the game is the player who controls at least twice as many planetary surface boxes as his opponent does four consecutive players turn.

暗黒星雲マップ

 基本設定マップは、勝利条件「連続4プレーヤーターンの間、少なくとも相手の2倍の数の惑星地表ボックスを支配下に置く」が適用される。Dark Nebulaには、勝利条件「連続4プレーヤーターンの間、Dark Nebula星図内の全惑星地表ボックスを支配下に置く」もあるので、こちらの勝利条件が適用される星域マップを基本設定マップ2として考えた。Fig. 2に基本設定マップ2を示す。

 Dark Nebula星図を挟んでアスラン勢力が2+4個の第1種星系と4+2個の第2種星系を支配(一般兵と戦車兵が惑星地表ボックスに駐屯。収入: 40 RU)し、ソロマニ勢力が3+1個の第1種星系と6+8個の第2種星系を支配(一般兵と戦車兵が惑星地表ボックスに駐屯。収入: 40 RU)して、Dark Nebula星図内の全惑星地表ボックスの支配で勝敗を決めるゲーム用に配置したマップである(若干、アスラン勢力優位)。

 Fig. 1の基本設定マップで2~3回プレイした後、Fig. 2の暗黒星雲マップでプレイすると、マップの違いによるゲーム戦略の違いが良くわかる。各勢力の特徴と勝利条件を実戦で理解し、自分なりの方針を得てから、ゲーム毎にマップを作成するルールを採用した方が、マップ配置で迷うことや失敗が少なくなり、ゲームを楽しめる


Fig. 2 A special 8-shaped sub-sector map with the Dark Nebula star-map at a junction
In this map, the player who controls all the planetary surface boxes in the Dark Nebula star-map during four consecutive player turns is the winner.

宇宙戦闘艦

 P. Kosnettのレビュー記事 "Tactics in Imperium" のWARSHIPSを真似て、Dark Nebulaの宇宙戦闘艦を説明してみる [19] 。

スクリーン力
Screen Factorは日本語訳ではスクリーン力[9]、日本版ではシールド力[10, 11]と記表されている。本論文では英語に合わせてスクリーン力とする。

 アスラン勢力とソロマニ勢力の設計者は、兵器技術に関して非常に異なる考えを持っている。アスラン勢力はビーム兵器とミサイル兵器を同じ数だけ搭載した宇宙艦を建造するが、ソロマニ勢力の宇宙艦はミサイルを大量に搭載している。ミサイルは長時間(ほとんど定期的に!) 、アスラン人が強力なビーム攻撃を行う前に相手を吹き飛ばすことができる。ミサイルは惑星地表攻撃前に防衛部隊を弱体化させる惑星爆撃にも使用できる。ミサイルは弾薬を使い果たして攻撃力を2倍するような一撃必殺の高火力攻撃もできる。ビーム兵器は火力面でわずかに有利な "近接攻撃"をすることができるが、接近してきたビーム艦は先制攻撃を受けるため、一撃必殺の集中ミサイル射撃と似たような攻撃である。結局のところ、ビーム砲は劣った兵器技術を表している。

偵察艦

 偵察艦は安価だが、スクリーンが弱いので、あまり長くは使えない。数隻の偵察艦は、敵の行動を遅らせるために持っていると便利である。1ユニットの偵察艦は、その星系を経由してジャンプ移動していく敵艦隊を阻止することができる。それらに小銭を費やしても大丈夫である。しかし偵察艦だけの艦隊は、良い考えだとは思わないで欲しい。戦闘艦の数は多くても、大型の敵艦と殴り合うには持続力が足りない。それにソロマニ勢力の偵察艦にはビーム砲が全くない。

駆逐艦と軽巡洋艦

 基本的な戦闘ユニットである。多くの場合、3〜4ユニットの駆逐艦と軽巡洋艦が防衛や襲撃のために小規模艦隊を形成する。軽巡洋艦の重装甲化に費やされた追加の資源ポイントは、うまく使われている。軽巡洋艦はミサイルが弱いが、ビームの強さには定評がある。ソロマニ勢力の駆逐艦は全ての武装をミサイル兵器としているため、廉価版ミサイル艇と言うべき戦闘艦である。ソロマニ勢力の駆逐艦はビーム砲を全く搭載してないため、アスラン勢力の駆逐艦に対しての分が悪い。しかしソロマニ勢力の駆逐艦と軽巡洋艦は相補的な関係にある。アスラン勢力の駆逐艦と軽巡洋艦からなる小規模艦隊は攻守のバランスに優れているが、中大型艦に対しては火力不足である。

 駆逐艦以上の大型艦は、整備にRU(資源ポイント)を使わないと故障の原因になるので注意が必要である。宇宙艦を味方の第1種星系に置いて義務的な整備費を払うよりも、味方の第1種星系以外に置いて整備不良の可能性に賭けてみるのは魅力的である。駆逐艦は一般的に整備不良の可能性が低いため、必要な数を手元に置いておくことができる。あなたがギャンブル好きでなければ、文明地での整備に必要な支出はわずかである。しかし、新しい戦闘艦が増えるたびに、整備の予算は増加していく。

打撃巡洋艦、重巡洋艦と攻撃巡洋艦

 アスラン勢力の打撃巡洋艦は、ドレッドノート、改良型ドレッドノートよりもミサイルに優れ、ソロマニ勢力の主力艦をミサイル攻撃するのに適当である。またアスラン勢力の重巡洋艦は充実している。しかし、この巡洋艦2艦種はドレッドノートと比較してあまり安価ではなく、スクリーンが弱く死ぬ可能性が高い。ソロマニ勢力の打撃巡洋艦は、改良型ドレッドノートよりも生産時間は短いが、主力艦をミサイル攻撃するには火力不足で、購入と整備には改良型ドレッドノートよりもコストがかかる。他の巡洋艦2艦種は、ビーム力が7と強力ではあるが、小型艦の任務には高価すぎ、大規模な攻撃の先陣を切るには弱すぎる。これらの宇宙艦は主力艦の不足を補う、ある種の余計なものである。

ドレッドノート、改良型ドレッドノートと戦艦

 強力なスクリーンを備え、小型の偵察艦と同じように無限の機動性を備えた強力な宇宙戦闘艦の登場である。"主力艦"はまさに最強である。1ユニットのドレッドノート(B1)で、偵察艦だけの艦隊を一掃できる。主力艦は歩兵の輸送手段としても機能し、安全ではない世界からの攻撃に部隊を直面させるのではなく、重厚なスクリーンで快適に運ぶことができる。しかし、主力艦は整備費が恐ろしく高く、故障すると修理にも恐ろしく費用がかかるため、文明地での整備費用を支払う必要がある。ソロマニ勢力の改良型ドレッドノート(B2)はドレッドノート(B1)よりビームに劣るが巡洋艦以下に対しては無敵であり、購入と文明地での整備費用が安価である。整備不良になると修理に購入費用と同額(文明地での修理には印刷された整備値 +1 RUを支払う)が必要なので、整備不良後は廃艦を許可し、資金を他のB2の生産に使用するのがベストである。単艦としての強力さは、アスランB1, B2 < ソロマニB2 < ソロマニB1 < アスランBBである。

母艦と戦闘機(日本版オプション)

 日本版のオプション使う人なら当然のように建造するが、これは理にかなっている。母艦は整備費がかからず、非常に安価である。母艦の初期費用を払ってしまえば、ほぼ失なわれることはないので、交換する必要が無い。また、戦闘機は本当に優れた宇宙艦で、偵察艦よりも優れている。特にソロマニ勢力の戦闘機はビーム砲を装備している!  戦闘機は惑星地表ボックスから運用し星系防衛によく使われる。戦闘機は母艦の損失により移動できなくなることがあるが、これは滅多に起こることでは無い。

暗黒星雲(Dark Nebula)の探索と科学的価値

 Dark Nebula星図の目立つ効果の一つに、星図内の惑星地表ボックスを探査して得られる科学技術がある。暗黒星雲探査で成果が1つ以上得られる可能性は、4個の惑星地表ボックスを全て探査した場合で53.5%、2個なら29.6~39.5%である。ルールにあるように高い確率ではない。しかも片方の勢力だけが探査した場合、探査開始は速くとも、1ターン: Osa、3ターン: N2、5ターン: N5、7ターン: N3になる。N3の探査が終るのは8ターン、影響が表れるのが9ターンとなる。残り時間と合わせて考えると探査可能な惑星地表ボックスは2個、多くても3個が限界である。

 探査する惑星地表ボックスを2個と考えると、「膨大な資源」と「資源の発見」の確率がそれぞれ、9.3%、残りの11~21%が科学技術である。一時金期待値3.5 RUまたは収入増額期待値3.5 RU (発見確率と合せた期待値はそれぞれ0.32 RU)と考えるとゲームへの影響は限定的である。

Imperiumの直訴: 財政強化の1回での一時金期待値は1.67 RU、収入増額期待値は0.97 RU。「膨大な資源」は接続していなくても収入源となる。

スクリーン技術

 スクリーン技術は、N3星系以外で得られる可能性がある上に、即時、全ての艦種に適用される。また第2種惑星地表ボックスからの惑星防御射撃も無力化でき、輸送艦による降下が降下兵と同じになる。ソロマニ勢力が実用化すると、アスラン勢力の小型艦はビーム戦に活路を見出す必要があり、巡洋艦以上は1クラス以上大きな宇宙艦を当てることが必要となる。また、スクリーン力6以上のソロマニ勢力の軍艦は、防御射撃無効の近接攻撃が可能となる組み合わせが増える。アスラン勢力が実用化すると、長距離で互角、近距離で圧倒的優位となる。スクリーン技術が複数回出ると、ルール上はマイナス修正が大きくなる。DM-2の修正は、偵察艦が戦艦並の防御力を持つことを意味している。このため私は、スクリーン技術がゲーム中で最も破壊的な科学技術と考えている

ジャンプ技術

 ジャンプ技術はN3とN5で得られる可能性がある。ジャンプ技術は、ジャンプ・ルートを使わない4ヘクスのジャンプ + 強制停止 + 整備不良となるため、敵の退却先を制限する以外の有効な使い方を思いつかない。上手く使うと相手を驚かせ、敵主力に大ダメージを与えられると考えられるが、奇襲的一撃に限定される。ジャンプ技術は複数回出ても効果は変わらない、かなり残念な技術である。2021日本版では、ジャンプ技術は更に使い道の無い技術に改定された[11]。

ミサイル技術

 ミサイル技術はN2とN3で得られる可能性がある。効果適用が1つの艦種に限定されるため、小型艦を強化するか、巡洋艦の対戦艦能力向上に用いることになる。Dark Nebulaの打撃巡洋艦(CS: 5-8-5[4]、3-9-5[4])は、5-5-5[4]、3-6-5[4]にミサイル技術を適用した価格、性能に近い。Dark NebulaでのCSの影響力を見る限り、ゲームへの影響は限定的であり、巡洋艦等高コスト艦への適用は有効とまでは言えない。ソロマニ勢力は駆逐艦(DD)に適用すると安価なミサイルボート(MB)になるが、集中ミサイル射撃でも11ミサイルカ相当なので、全ての主力艦のスクリーン力が9のDark Nebulaでは、少し火力不足である。アスラン勢力が小型艦のミサイルを強化することは、ソロマニ勢力の小型艦のスクリーン力が1のため有効である。

ビーム技術

 ビーム技術は、N2限定で得られる科学技術である。ビーム技術は6ターン後に全艦種に適用されるため、非常に有効な科学技術に見える。しかし、全艦種適用は、最速でも第9ターン(第1ターンから探査開始、探査に2ターン、その後6ターン)となる。従ってビーム技術が拡散する頃 ≒ ゲームが終る頃となるため、実効的には1艦種限定の科学技術に近い。1艦種限定であれば、短距離限定のビーム技術よりもミサイル技術の方が効果的である。ソロマニ勢力は、小型艦のビームカが0であることから、有効利用できるのが大型艦に限定される。また中大型宇宙艦のビーム力があまり大きくないため、影響は限定的である。アスラン勢力が実用化するとゲーム・チェンジできそうだが、ゲームの残り時間を考えると、劣勢を逆転できるかは微妙である。

 科学技術の影響は、ソロマニ勢力よりもアスラン勢力の方が大きいので、積極的に暗黒星雲を探査した方が良いのはアスラン勢力プレーヤーである。またN3のミサイル技術よりも、N5、Osaにあるスクリーン技術獲得を狙った方が良いことから、探査する惑星地表ボックスの優先順位は、N2、N5、Osa、N3となる。ソロマニ勢力は、探査艦(EX)を造るよりも改良型ドレットノート(B2)を造った方が効果的である。予算に余裕ができてから探査艦(EX)を造るので良い。

盤外の状況

 Dark Nebulaは予算として10 RUが与えられている。少なくとも首都星系以外を失っても、14 RUの収入がある。これは、地球(Imperium)のソル星系単独の収入より多い。つまり、ヴィラニ帝国(Imperium)と同じ様に、ソロマニ勢力とアスラン勢力は、盤外にある程度の広がりを持っていると考えられる。一方で基本配置マップを含め、ゲーム開始時に支配星系だけを通過して盤外に出るジャンプ・ルートが無い星図配置も多く発生する。本拠地星図で他の星図が配置されないのはSQ星図の下、AH星図の上だけである(SQ星図の左にはRR星図、AH星図の右にVc星図が配置される可能性がある)。MAADIN / OMYLから星図下端を通過するジャンプ・ルート(図示せず)で、KUZU、Ikonaから星図上端を通過するジャンプ・ルート(図示せず)で盤外本国につながっていると考えられる。

 Imperiumは大規模恒星間帝国辺境での小規模恒星間国家との戦争で、1回の戦争(8~16年)で、星系1~2個の奪い合いで勝負が決まる。第5次辺境戦争は、大規模恒星間帝国どうしの国境戦争のため、半年で30個前後の星系を奪い合う。Dark Nebulaは10~20年で4~10個の星系の奪い合うことから、スケールは中規模恒星間国家間の国境戦争である。しかしImperiumよりもユニット数が少ないためか、Imperiumよりも小規模な戦争に感じる。艦種名を Imperiumよりも大きな艦種に変える(ex. SC → DD, DD → CA, CL → BC, etc.) 、ユニット数を2倍にして予算: 20 RU、接続している第1種惑星地表ボックス: 8 RU、接続している第2種惑星地表ボックス: 2 RUにすると、中規模恒星間国家間の戦争になりそうである。カウンター数を増やす検討は、以前「暗黒星雲の拡充 」に示した [23] 。

トラベラーマップ

 Sci-Fi RPGトラベラーのトラベラーマップで検索した結果をFig. 3に示す。Solomani Quadrant星図上にあるRishi星系はMagyar宙域0423(Fig. 3右下)で、Dark Nebula星図にあるOsa星系はDark Nebula宙域1112(Fig. 3左上)で、それぞれ確認できる。Osa-Rishi間は、ジャンプ2で16ジャンプ(半透明の緑色のライン)である。アスランの母星KUSYU星系がDark Nebula宙域1226(Fig. 3左下)に確認できる。KUSYU星系がAslan Hierate星図のKUZU星系と仮定すると、KUSYU-Rishiはジャンプ2で13ジャンプ(黄緑色のライン)、KUSYU-Osa は、ジャンプ2で9ジャンプ(赤色のライン)はなれている。他の星図上の星系は、情報が少なく確定できなかった。


Fig. 3 Search results for stars in the Dark Nebula game on the travellermap.com
Assuming that the KUZU system is the same as the KUSYU system, the jump route between Osa and Rishi is shown by a thick green line, the jump route between KUSYU and Rishi is shown by the light green lines, and the jump route between KUSYU and Osa is shown by the red lines.

恒星間国家の日本語名称
翻訳により異なるため、できる限り「ソロマニ勢力」、「アスラン勢力」とした。文脈上必要な場合は、下記考えを元に名称を統一した。
Solomani Confederation: Confederation は、連邦国、連合国とも訳されるが、インペリウムにおいて Terran confederation は地球連邦と訳されてきた。ソロマニ勢力は地球連邦が拡大して成立した第2帝国(人類の支配)の再建を目指していると書いてあるので、confederationの訳語は、連合よりも連邦の方が合うと考え、ソロマニ連邦とした。
Aslan Hierate: 日本では、アスラン連邦やアスラン帝国として紹介されている。Traveller Alien Module 1: Aslanでは、アスランはClan (氏族)の独立性が高い種族で、Aslan Hierateは、アスランの部族連合体とある。連邦国は中央政府の権力が強い体制であり、帝国も比較的中央政府の権力が強い王国、多民族集合体なのに対して、アスランの国家は、中央政府の権力が弱いClanの集合体なので、ここでの日本語名称は、アスラン氏族連合としている。
尚、メガトラベラー[GDW/HJ]では、地球連合、ソロマニ連合、アスラン帝国と、ダークネビュラ[GDW/K2]では、ソロマニ連合、アスラン連邦と訳されている。[9, 10, 20-22, 24, 25]

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星域マップ作成戦略

References

[1] T. Takanashi: TACTICS Mgz. Jpn. No. 4, pp. 36 (1982).
[2] K. Tanaka: RPGamer Jpn. Ed. No. 9, pp. 10 (2005).
[3] K2 Home Page: https://commandmagazine.jp/other/etc/darknebula/index.html.
[4] Omer Golan-Joel: Den of the Lizard King: "Traveler: Dark Nebula".
[5] Andy Slack: Andy Slack's gaming blog HALFWAY STATION: ARCHIVE FOR THE ‘DARK NEBULA’ CATEGORY.
[6] R. Camino: The Dragon #41, pp. 37, V (No. 3) (1980).
[7] Dark Nebula rules booklet (GDW: 1980).
[8] Dark Nebula rules booklet (GDW: 1983).
[9] Dark Nebula rules booklet (Hobby JAPAN Co.: 1982).
[10] Dark Nebula rules booklet: RPGamer Jpn. Ed. No. 9 (2005).
[11] Dark Nebula rules booklet (Kokusai-tsushin Co.: 2021).
[12] RPGamer Jpn. Ed. FAQ: http://www.kokusaig.co.jp/RPG/rpgamer09.htm.
[13] Private discussion using e-mail from April 20 to June 23, 2021.
[14] Imperium rules booklet (Conflict Game Co.: 1977).
[15] Imperium rules booklet (GDW: 1979).
[16] Imperium rules booklet (GDW: 1990).
[17] Imperium rules booklet (Kokusai-tsushin Co.: 2019).
[18] K. Ueda: Dash's clinic: Imperium "Both ends along jump routes for connection" (2021).
[19] P. Kosnett: The Grenadier #1, pp. 9 (No. 2) (1978).
[20] Imperium rules booklet (Hobby JAPAN Co.: 1982).
[21] Imperium rules booklet (Hobby JAPAN Co.: 1985).
[22] Imperium rules booklet (Kokusai-tsushin Co.: 2001).
[23] K. Ueda: Dash's clinic: Imperium "Increase the quantity of the Dark Nebula" (2020).
[24] M. W. Miller: Traveller The Classic Alien Modules 1-4, pp. 20 (Far Future Enterprises, 2003).
[25] M. Miller, et. al.: Imperial Encyclopedia in "Mega-Traveller boxed set" (GDW: 1987).
Translation by Y. Sawaki: Imperial Encyclopedia in "Mega-Traveller Box set" (Hobby Japan: 1991).

更新履歴
・宇宙戦闘艦の追加に伴い、論文構成を見直し分割。(2023/07/23)

1. Imperium
付録A 帝国と暗黒星雲
次頁 星域マップ作成戦略
付録C 暗黒星雲を越えて
Dash's Clinic: All right reserved by Kazuhiro Ueda, 2006, 2021, 2023.

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