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付録F 山岳戦線

In the Mountains - by Alan R. Arvold
General29(1993)pp.28(No.1)

1. 山岳戦闘-

 以下の山岳戦闘用ルールは、UP FRONTのゲームシステムのルールを修正するように書いてある。通常のゲームでは、わずかに突き出た丘があるだけの平坦な地形を仮定している。このバージョンでは、ゲームシステムに高度が追加されている。このバージョンのシナリオでは、丘陵地や、山の斜面、山の頂上での戦闘が行える。分隊が移動で、チーム間の相対距離を変えるのと同じ様に、チーム間の相対高度を変えることができることを意味している。

2. 高度-

 高度は5レベル(レベル0,1,2,3,4)で表される。レベル0は最も低く、レベル4は最も高い高度である。シナリオ中の全てのグループは、高度レベルを、もう一枚の地形カードを用いて示す。グループの高度レベルはグループIDチットの下に高度カードを置いて示す。高度カードは、グループが、その高度レベルで占めている地形を示す別の地形カードと区別して保持される。高度カードはグループが高度レベルを変えるまで残る。高度レベル0はその高度を示すカードが無いため、グループIDチットの下に高度カードが無いグループは高度レベル0にいると扱う。高度レベルは射撃を行ったり、受けたするときに、相手の高度レベルによって、修正を与える、加えて他の修正の効果もある。

3. 地形-

 以下のリストの地形カードは、山岳戦闘のために修正される、そして、ある種の地形は山地の特徴を示すために使用される。

3.1 「丘」と「湿地」:このカードは、レベル1の高度を表すために使用し、他の機能は無くなる。

3.2 「建物」-2:このカードは、レベル2の高度を表すために使用し、他の機能は無くなる。

3.3 「建物」-3:このカードは、レベル3の高度を表すために使用し、他の機能は無くなる。

3.4 「トーチカ」:このカードは、ほとんどのシナリオでレベル4の高度を表すために使用する。防御側が「トーチカ」を受け取るシナリオでは、「トーチカ」カードはシナリオで与えられた機能で使用し、そのシナリオでは高度レベル4は無くなる。

3.5 「河川」:このカードは「通行不可」地形として扱う。「河川」カードを捨て札として置かれたグループは、置いていた移動カードが取り除かれる。「河川」カード自体はそのときに捨て札として捨てられる。「河川」カードは、(少なくともシナリオの時間の範囲で)渡ることができない、深い峡谷やクレバスを表している。

3.6 「茂み」:このカードは通常通り機能する、そしてこのカードは、丘陵地の茂み、または高山の岩場のどちらかを表すと考える。

3.7 「障壁」:このカードは通常通り機能する。障壁は丘や山の尾根と表すと考える。

3.8 「森林」:このカードは通常通り機能する、もしくは、シナリオ指定の非機能カードと扱う。

3.9 「枯れ谷」:ゲーム中、このカードは通常通り機能する。

3.10 「平地」:ゲーム中、このカードは通常通り機能する。

4. ゲーム準備時-

 ゲーム準備時の開始時地形を配置する時に、プレーヤーは手札の中に高度カードがあるなら、敵、味方グループに、開始時の高度カードとして配置することができる。注意として、このルールは山岳戦闘ルール11項に記載されたシナリオ特別ルールによって、変更されることがある。

5. アクション-

 ほとんどのアクションは通常ゲームの通常アクションと同じであるが、以下に修正点を示してある。

5.1 高度の変更:グループの高度を変更するためには、プレーヤーは2枚の移動カードを使用しなければならない。最初の移動カードは横移動モードで使用するが、側面射撃ボーナス等の効果は得られない。2枚目の移動カードはどの移動モード(前進, 後退や側面)でも使用でき、グループの「距離」チットの値を変更することができる。一度、2枚目の移動カードを配置すると、後のターンで、高度カードを配置することで、古い高度カードと置き換えることができる。高度レベルを変更する時、グループは1つ上または下の高度カードしか配置できない。プレーヤーが高度カードを配置するときは、そのグループに同じターン中に、地形カード(たとえ「平地」カードだとしても)を配置しなければならない。一度配置した高度カードは、新しい高度カードに置き換えられるまで残る。もし、プレーヤーが高度レベル0に高度を変更するなら、0レベルの高度カードは無いので、高度カードを配置する必要はないが、地形カードは配置しなければならない。高度レベルを変更する時、プレーヤーはグループ側方移送や側面射撃状態にするための他のアクションと組み合わせることができる。もし(高度レベル変更中の)グループに「地雷原」カードを配置した場合、「地雷原」を配置された防御側プレーヤーは、そのグループに高度カードを配置し、新しい高度レベルにあると扱う。

5.2 通常移動:プレーヤーは1枚の移動カードをプレイするだけで、通常の移動を行うことができる。この移動は、グループの「距離」チットや占めている地形を変えることができる、しかし、現在の高度レベルは変えることはできない。2つの敵対するグループが異なった高度レベルに居たとしても、同じグループIDの敵グループをブロックすることができる。

5.3 侵入:もし侵入を試みる兵士のグループと、侵入される敵グループが同じ高度レベルにあるなら、そのグループの兵士は侵入を試みれる。また、もし侵入を試みる兵士のグループが、侵入する敵グループの高度レベルより1レベル上か下にあり、侵入を試みるグループが2枚の移動カードが(1枚目は横移動モードで)置いているなら、そのグループの兵士は侵入を試みれる。

5.4 高度レベル4:高度レベル4は戦闘エリアの最も高い場所を表しており、普通はそのシナリオ中の丘や山の頂上である。グループが占拠できる頂上の場所は、非常に狭いため、山頂のグループは移動が制限される。高度レベル4を占拠しているグループの、後の移動は高度レベル3に高度を変えることに限られる。つまり通常の移動で、高度レベル4のままで、「距離」チットや地形を変えたりできないのである。しかしながら、「鉄条網」や「地雷原」カードを取り除くために移動カードを使用することはできる。

5.5 個人移送:個人移送を行なう2つの隣接するグループは「距離」チットが同じように、高度レベルも同じでなければならない。

5.6 増援:増援は、その時点で味方グループがいる最も高いレベルまでの範囲の高度で登場することができる。しかし、プレーヤーは増援グループが登場するときに、高度カードと移動カードを同時に置かなければならない。その移動カードは捨て札になるが、高度カードは残る。また、「隠ぺい」カードを地形カードを同時に使用することで、増援グループを、他の地形、または、ある高度の他の地形に登場させることができる。この場合、移動カードと同じように「隠ぺい」カードは捨て札になる。

6. 射撃-

 以下の変更が、射撃と相対距離決定のルールに適用される。

6.1 相対高度:敵グループとの実際の高度差は、高度の高いグループの高度レベルから低いグループの高度レベルを引いて決定する(例えば、味方グループが高度レベル3に、敵グループが高度レベル1にいるとすると、2つのグループの相対高度は2レベルとなる)。もし2つのグループの相対高度が2レベル以上なら、2つのグループは離れ、2つのグループの側方距離にかかわらず、相対距離は1減じられる(ただし、最低でも0)。(例えば、高度レベル3のBグループと、高度レベル1の敵Cグループは相対距離5にあるとすると、高度差により相対距離は4に減少する) 相対高度によるこの相対距離の減少は、2つのグループの側方距離による相対距離の減少(通常ルールの5.61項)に加えられる。

6.2 射撃に対する防御:低い高度レベルの敵グループから射撃を受けたグループはその射撃に対してマイナスの高度修正が与えられる。このマイナス修正は2つのグループの相対高度の値と同じになる(例えば、高度レベル3のグループは高度レベル0の敵グループからの射撃に対して-3の修正を得る、高度レベル1の敵グループからの射撃に対して-2の修正を、高度レベル2の敵グループからの射撃に対して-1の修正を得る)。この修正は、その攻撃に対して、使える他の全ての修正に加えられる。同じ高度か高い高度の敵グループから射撃されたグループは、使える他の修正が適用されたとしても、高度修正は受けれない。

6.3 撃ち下し射撃;低い高度の敵グループを射撃するグループはその射撃力を+1することができる。これはトーチカへの攻撃には適用されない。

6.4 砲兵器攻撃に対する防御:もし砲兵器から攻撃を受けたグループが、砲兵器が設置された場所より高い高度にあるなら、防御グループは以下の恩恵を得る:命中判定フェイズ中に引いたRNCが赤なら、攻撃は外れたと扱う。高い高度レベルにある防御グループは、その中に砲兵器を含んでいたとしても、砲兵器の命中RNCによる打撃力の修正を受けない、しかし使える他の修正(地形、塹壕等)は適用される。

6.5 砲兵攻撃:全ての砲兵攻撃は、「砲撃任務」の認められる頻度が1減り、黒1−6になる。「隠ぺい」カードを使うことによりこの頻度を減らすことができる。ただし、砲撃の攻撃力は防御グループの高度レベルで減じられることはないが、しかし使える他の修正(地形、塹壕等)は適用される。

6.6 枯れ谷:「枯れ谷」内のグループは、枯れ谷のある高度より高い高度レベルの敵グループを射撃できる、またそのような敵グループから射撃を受ける。「枯れ谷」内のグループは、相対距離5のグループと迫撃砲を除き、「枯れ谷」のある高度と同じか低い高度レベルの敵グループを射撃できない。「枯れ谷」に関する他の全ルールはそのまま適用される。

6.7 地雷原攻撃:「地雷原」攻撃を被ったグループは、地雷原と同じ高度レベルにあるため、地雷原の攻撃力に対する修正を受けれない。

7. 装甲戦闘車両(AFV)-

 装甲戦闘車両(AFV)は、以下の例外を除いた、全ての通常ルールに従う。

7.1 装甲戦闘車両(AFV)は高度レベル0でしか移動できない。装甲戦闘車両(AFV)はゲーム中に高度レベルを変えることはできない。(高度レベル0はシナリオにおける、車両が通行可能な山道、また丘の底部と仮定されている。シナリオで仮定されている丘や山の傾斜は車両が動くには大き過ぎるのである。)

7.2 高度レベル2以上から砲兵器で、車両の装甲防御値で防御する攻撃した場合、その車両は側面防御値で防御しなければならない。(上方から撃ち下しは、目標車両の、正面や側面の装甲より薄い上部装甲に命中する可能性がある。)

7.3 突撃砲がボグか走行不能の場合、黒のRNCの射撃カードでしか、砲兵器を射撃できない。加えて命中頻度数値に-2の修正を受ける。(丘や山で走行不能になった突撃砲は、その主砲の仰角の限界のため、高度差のある目標を射程内に入れることは困難であった、また車体の横振りが制限され、正面の目標に命中させることも非常困難であった。一方、目標は得意な地形で交戦できるのである。)

8. 歩兵砲-

 歩兵砲は、ゲーム準備時の地形カード配置時に、プレーヤーが高度カードを使用することで、その高度レベルでシナリオを開始できる。しかし、一度配置すると、歩兵砲はゲーム中に移動することはできない。(歩兵砲を丘陵斜面や山岳斜面で人力で上げたり、降ろしたりしたとしても、その移動時間は平均的なUP FRONTシナリオより長くなるからである。歩兵砲は戦闘の前後に場所を移動させる意外、ほとんど動かされなかった。このため、歩兵砲はゲーム中に、配置した所に残さなければならない。)

9. 地勢-

 地形は前の3.0項に記述されているので、良く考えると、この項のタイトルは奇妙に見えるかもしれない。しかし、地形の項では地形カード自体に言及した、この「地勢」では、丘や山岳の一般的な物理的レイアウトとそれぞれ地域での地形カードの働きについて言及する。なんといっても、イタリアの山とビルマの山では、「地勢」は非常に異なっているからである。山岳地形を用いてプレイするシナリオを選ぶとき、以下の「地勢」の1種類はシナリオの特別ルールとして適用しなければならない。

9.1 山肌がみえる山々:このタイプの山と高い丘は第2次世界大戦中のほとんどの戦域で見つけることができる。(イタリア、ギリシャ、チュニジア、ロシアのコーカサスや太平洋戦域の硫黄島の擂鉢山も、この山の例である。) このタイプの地形は、全ての「森林」カードは両方のプレーヤーにとって非機能カードと扱われる。塹壕構築の試みは1のRNCを引いた場合だけ成功する。(このタイプの山は、どのシナリオでも選択できる)

9.2 森林に覆われた山々:このタイプの山と高い丘は戦争中のヨーロッパ戦域で見つけることができる。(この例は、ユーゴスラビアやベルギーのアルデンヌの森である。) このタイプの地形は、非機能カードと扱われる地形カードはない。塹壕構築の試みは0のRNCを引いた場合だけ成功する。(このタイプの山は、ヨーロッパ戦域の戦争で発生したシナリオでのみ選択できる。)

9.3 ジャングルに覆われた山々:このタイプの山と高い丘は戦争中の太平洋戦域で見つけることができる。(この例は、ビルマ北部、フィリピンのルソン島、ニューギニアやソロモン諸島である。) このタイプの地形は、非機能カードと扱われる地形カードはなく、ジャングル・ルール(47項)が適用される。塹壕構築の試みは0のRNCを引いた場合だけ成功する。(このタイプの山は、大平洋戦域の戦争で発生したシナリオでのみ選択できる。)

10. 環境条件-

 以下の環境条件は、ジム バーネットの記事(General22(1985)pp.31(No.3);"On All Front"、訳:佐藤行一,TACTICS(No.55)からの引用と、山岳戦闘用のために修正したたものである。

10.1 乾燥:ゲーム中の普通の状態である。

10.2 凍結:極寒条件。塹壕構築の試みは、5か6のRNCを引けば成功する。全ての兵器の故障値はそのカードにある値より1悪くなる。修理はチットにある値より1大きな値を引くと成功する。

10.3 ぬかるみ:「距離」を変えるための移動カードを使用する前に、横移動モードで移動カードを置かなければならない。高度レベルを変えるときは、2枚目の移動カードは黒のRNCでなければならない。塹壕構築の試みは1のRNCを引けば成功する、ただし、「山肌がみえる山々」では2のRNCを引くと成功する。砲兵器の囲み無し効果数値は-1の修正を受ける。装甲戦闘車両(AFV)は地形カードを置くときと同じように、移動カードを置くごとにボグチェックを行なわなければならない。

10.4 大雪:塹壕構築の試みが0−1のRNCで成功することを除いて、「ぬかるみ」条件と同じである。プレーヤーは雪崩の発生チェックを山が終了する毎にRNCを引き調べなければならない。もしRNCが赤6なら、シナリオはその時点で終了し、全員が敗北する。

10.5 ライト:ライト条件は小雨、小雪や霧の状態を示している。射撃力と命中頻度数値は-1の修正を受ける。

10.6 ヘビー:ヘビー条件は豪雨、ブリザードや濃霧の状態を示している。射撃力と命中頻度数値は-2の修正を受ける。

11. シナリオ-

 注意として、全てのシナリオは山岳戦闘に適合することができる。シナリオBとGは町中での戦いのため、山岳戦闘に適応させれない。シナリオRはパラシュート降下があるため、適応させれない。なぜなら、戦争中、ほとんどのパラシュート降下は平地レベルでおこわなれたからである。(丘陵地でのパラシュート降下は、私が知る限りはフィリピンのコリドー島にアメリカ軍第11空挺師団の連隊が1945年2月16日にパラシュート降下しただけである。これは、同時に行われていた、上陸作戦に対して、日本軍が海岸で激しく防戦していたため、降下後の戦闘に関する議論の必要がない。) 残りのシナリオは、アクションデッキと特別ルールの基本的な調整で、山岳戦闘用に修正できる。これらの修正は、シナリオのプレイされる山の種類(9.0項)や環境条件(10項)のため、さらに修正されることを、忘れないこと。以下の全てのシナリオのリストは、「トーチカ」は特別ルールに「トーチカ」カードが載っていない限りは、高度レベル4カードである。勝利条件が、グループに対する攻撃の「射撃力」を減ずる地形カードに居ることを要求しているなら、プレーヤーは「平地」を、敵グループより高い高度レベルのグループに使うことで、その条件を満たすことはできない。プレーヤーは他の地形に入るか、(最小限でも)塹壕を構築しなければならない。

シナリオA(パトロール隊の遭遇):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。

シナリオC(要塞奪取):使用されずにもしくはRPC/RNCとして引かれ捨て札となった最初の「河川」カードは取り除く。
 特別ルール:このシナリオでは「トーチカ」カードは本来の「トーチカ」である。高度レベル4は存在しない。防御側はBグループに「トーチカ」を配置するのに加えて、高度カードも置かなければならない。もし手札の中に高度カードが1枚も無い場合は、高度カードを1枚引くまで、山札を引いていく。引かれた他のカードは全て山に戻し、もう一度シャッフルする。「湿地」カードは非機能カードではなく、高度1レベルカードと扱う。特別ルールに他の変更はない。

シナリオD(後衛任務):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。特別ルールに他の変更はない。

シナリオE(装甲偵察パトロール隊):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。特別ルールに他の変更はない。

シナリオF(歩兵の鉄拳):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。特別ルールに他の変更はない。

シナリオH(装甲部隊、前進):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。防御側プレーヤーはゲーム準備時の地形配置の時に、少なくとも1枚の高度カードを配置することができる。もし手札の中に高度カードが無い場合は、シナリオ特別ルールにある、地形カードが無い場合と同じ手順を使用できる。特別ルールに他の変更はない。

シナリオI(パルチザン):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:シナリオ指定の非機能カードはない。特別ルールに他の変更はない。(パルチザン ルール12.2項を見よ)

シナリオJ(自由対戦):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。特別ルールに他の変更はない。

シナリオK(エリート部隊の攻撃):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。もし(シナリオ前半部分で、第2線部隊が負けたと仮定して)シナリオ後半部分をプレイするなら、両軍は前半部分終了時に占めていた高度レベルは失われる。両軍はゲーム準備時の地形配置の時に新しい高度カードを置くことができる。特別ルールに他の変更はない。

シナリオL(前哨戦):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。防御側は自軍グループの一部、または全てに、高度カードを配置できる。もし開始時の手札の中に1枚も、または充分枚数の高度カードが無い場合は、必要な枚数の高度カードを引くまで、山札を引いていく。引かれた他のカードは全て山に戻し、もう一度シャッフルする。特別ルールに他の変更はない。

シナリオM(パトロール):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。このシナリオは「山肌がみえる山々」地勢だけが使える。

シナリオN(ジャングル遭遇戦):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。このシナリオは「ジャングルに覆われた山々」地勢だけが使える。

シナリオO(トーチカ奪取):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:このシナリオでは「トーチカ」カードは本来の「トーチカ」である。(高度レベル4は存在しない。) 防御側はBグループに「トーチカ」カードを配置するのに加えて、高度カードも置かなければならない。もし手札の中に高度カードが1枚も無い場合は、高度カードを1枚引くまで、山札を引いていく。引かれた他のカードは全て山に戻し、もう一度シャッフルする。特別ルールに他の変更はない。

シナリオP(撤退):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。特別ルールに他の変更はない。

シナリオQ(遅滞行動):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。特別ルールに他の変更はない。

シナリオS(ジャングル突撃):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。防御側は自軍グループの全て、または一部に、高度カードを配置できる。もし開始時の手札に1枚も、または充分な高度カードが無い場合は、充分な枚数の高度カードを引くまで、山札を引いていく。引かれた他のカードは全て山に戻し、もう一度シャッフルする。特別ルールに他の変更はない。

シナリオT(装甲偵察隊):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。

シナリオU(装甲):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。

シナリオV(待ち伏せ):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。攻撃側は自軍グループの全て、または一部に、高度カードを配置できる。もし開始時の手札の中に1枚も、または充分な高度カードが無い場合は、必要な枚数の高度カードを引くまで、山札を引いていく。引かれた他のカードは全て山に戻し、もう一度シャッフルする。全ての防御側グループは高度レベル0でゲームを始める。特別ルールに他の変更はない。

シナリオW(奇襲):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。防御側は自軍グループの全て、または一部に、高度カードを配置できる。もし開始時の手札に1枚も、または充分な高度カードが無い場合は、充分な枚数の高度カードを引くまで、山札を引いていく。引かれた他のカードは全て山に戻し、もう一度シャッフルする。特別ルールに他の変更はない。

シナリオX(包囲下):いかなるカードも山札から取り除かない。
 特別ルール:「地雷原」カードは非機能カードと扱う。どの地勢の山岳地形でも山からカードを取り除かない。特別ルールに他の変更はない。

12. 部隊種類-

12.1 山岳部隊:山岳部隊は山岳戦闘のために特別に訓練されて歩兵部隊である。戦争が終わるまで、山岳部隊を必要としなかった国も含めて、全ての主要国は、戦争中に山岳部隊を保有していた。多くの中小国(特に、山が多い国)もまた山岳部隊を保有していた。山岳部隊はこの種類の戦闘のために最初から特別に訓練されているため、山地で戦う間に、山岳戦闘の基本を学んだ、戦列部隊より、山地の戦闘に熟練していた。以下のルールはUP FRONTで山岳部隊を使用するときに適用するルールである。

12.11 山岳部隊はエリート部隊と扱い、その国のエリート部隊のルールが適用される。

12.12 凍結条件(10.2項)が用いられるとき、山岳部隊の兵器は故障と修理の不利な修正を受けない。

12.13 高度レベルを変えるとき、山岳部隊は黒のRNCの移動カード1枚を使うことで、2枚の移動カードの代わりにできる。プレーヤーは黒のRNCの移動カードを使用しても、高度を変えなくてもよい。このルールは「ぬかるみ」と「大雪」の環境条件中は適用されない。

12.14 DYOシナリオにおいて、エリート部隊を購入したり、引いたりしたプレーヤーは、山札からカードを1枚引くこと。もしそのカードが黒のRNCなら、その部隊は山岳部隊と扱う。もしカードが赤のRNCなら、その部隊はエリート部隊だが、先きに記載した山岳部隊アドバンテージを持っていない。各国山岳部隊の使用可能な時期が必要なら、以下の指針を用いること。戦争中を通じで山岳部隊が使用可能な主要国は以下の通り:ドイツ、イタリア、フランス、イギリスと日本。アメリカとロシアは山岳部隊を1943Bから終戦まで使用可能である。中小国では、以下の国で、戦争中を通じて山岳部隊が存在した:ユーゴスラビア、ノルウェー、自由フランス、ギリシャ、スロバキア、ルーマニアと中国(中華民国軍と中国赤軍の両方)

12.2 パルチザン:パルチザンシナリオ(シナリオI)をプレイする場合、パルチザン部隊は先のルール12.13項の山岳部隊の移動のアドバンテージを使用することができる。

翻訳:Kazuhiro Ueda
Original documents: (C)1993 Avalon Hill Game Company.


2. UP FRONT
付録E 誤訳/誤植と追加/改訂
コラム 羊と狼
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