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1977 Battle Fleet Mars

Battle Fleet Mars [SPI]

"Battle Fleet Mars" was published by Simulations Publications Inc. (SPI) in 1977. The game was designed by Redmond A. Simonsen and Brad Hessel. This is probably the best simulation game of interplanetary wars in a star system yet published.

 "Battle Fleet Mars"は1970年代のBest Science Fiction Gameの1つである。しかしBattle Fleet Marsは和訳付き輸入されなかったため、日本国内であまり知られていない。持っている人もプレイした経験のある人も非常に少ないと思われる。国内でシミュレーション・ゲームが盛んになった1980年代には、後発のImperium [CGC / GDW]やFreedom in the Galaxy [SPI]等の傑作Sci-Fiゲームと比較して、太陽系に留まった狭いゲームとなっていた。

 しかし、私は星系内宇宙戦争のシミュレーションではBattle Fleet Marsが未だに一番優れていると考えている。当時のシミュレーションなので、プレイ時間が長い、プレイアビリティが低い等の問題点もあるが、Battle Fleet Marsは惑星の移動と宇宙船(0.01G加速)を30日単位で管理し、スイングバイ等を利用した星系内での戦略レベルの宇宙戦争を再現しているためである。スイングバイは惑星の公転速度を利用した加速/減速/方向転換テクニックで、星系内戦争では必要な技術である。GDWのTriplanetaryMaydayでは重力を利用した方向転換は再現できるが、時間スケールの影響か、惑星が地図上で止まっているため、公転速度を利用したスイングバイは再現できない。

 キャプテン・フューチャー等、昔の SF小説やTriplanetaryDouble Starでは、惑星間の何も無い宇宙空間で宇宙船同士が遭遇し戦闘が発生する。しかしBattle Fleet Marsでは惑星/小惑星近傍でしか、戦闘は起こらない。惑星と惑星の間は1本の細い曲線であり、他の宇宙船と交差することは無いのである。宇宙は広く惑星間の宇宙空間は広大である。Celestia等のシミュレーターで惑星間を移動するとその大きさが実感できる。光速を超える移動/通信/索敵手段が発達しない限り、惑星の周辺以外で戦闘が発生することは皆無と考えられる。Battle Fleet Marsは宇宙の大きさを正確にシミュレーションしていると感じさせてくれる。

 Fig. 1は私が持っている"Battle Fleet Mars"である。ルールやMapのCopyを作って、何時の日か、プレイしてみたいと考えている。

 "Board Game Geek"での評価は6.5。古典Sci-Fiゲームとしては良い値である。ゲーム自体の紹介はB級SFゲーム分科会が参考になる。


Fig. 1 Game components of "Battle Fleet Mars"
I think this game is one of the best board war games dealing with interplanetary war in the SOL system.


3. Other Sci-Fi Games
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